民主労総2014労働者大会 3万人が〝パククネ退陣〟叫ぶ
◆非正規組合員20万人が希望
「パククネ退陣!」の労働者の叫びがソウル都心を揺るがした。「私が民主労総だ。生きている者よ、立ち上がれ」の大横断幕を先頭に金属労組の大部隊が延々と続く。宣伝カーが呼びかける。「パククネ政権は鉄道や医療の民営化を推進し、国民の安全と健康を破壊して財閥の金もうけの手段にしようとしています。鉄道、医療、水、電気、ガスなどの社会公共性を守ろうと、労働者は決意しました。ともに闘いましょう!」
11月9日午後、清渓川沿いの永豊(ヨンプン)文庫前から大学路(テハンノ)へ、3万人を超える大デモは大河の流れのようだ。動労千葉訪韓団のデモの先頭には動労千葉、動労水戸、動労西日本の動輪旗・のぼりを掲げた青年労働者が立った。「われわれは真の普通選挙を要求する」の横断幕を持った香港職工会連盟も参加している。デモ終着の大学路では民主労総執行部選挙に立候補した4組の候補者たちが出迎えてアピールした。
午後4時過ぎ、全国労働者大会が始まった。昨年、サムソン電子サービス支会のチェジョンボム烈士の遺影があった場所に、今年は雇用不安と低賃金、入居者からの人権侵害に苦しんで焼身し、7日に亡くなった新現代アパート警備労働者イマンス烈士の遺影が並んでいる。
300人を超える犠牲を出したセウォル号惨事の遺族も「絵に描いた虎でしかない特別法だが、これからが始まりだ。安全で平等な社会のために団結して闘おう」と怒りのこぶしを突き上げた。
民主労総のシンスンチョル委員長は、「民主労総80万組合員のうち20万人が非正規職だ。非正規職は集まることも、闘うことも困難だが、この20万組合員がこの地の1800万労働者の新たな希望となり、世界を変えることができると確信している」と訴えた。
さらに「民主労総は直接選挙というもう一つの課題を抱えている」と述べ、「私たちの力で民主労総を守り、組合員の力で新たに跳躍する20年、連帯の民主労総、団結の民主労総、闘争の民主労総をつくろう!」と声を限りに叫んだ。
◆鉄道労組訪問交流を深める
10日午前、動労千葉と動労水戸、動労西日本の動労総連合の労働者たちは、龍山(ヨンサン)駅近くにある全国鉄道労組ソウル地方本部を訪問した。
10月、新たに本部長に選出されたパクジョンソン本部長が「日本の新しい労働運動の再生を目指して闘っている動労千葉との今回の交流で、新自由主義と闘っていく労働運動の連帯をつくっていけたらと思います」と歓迎の言葉を述べた。
田中委員長は、昨年12月の23日間の鉄道労組ストライキを衝撃と感動をもって受け止めたことを伝え、「28年前の国鉄分割・民営化が日本の労働運動が大きく後退するきっかけになった。私たちはもう一度、労働組合が力を取り戻したいと闘ってきたが、今回の鉄道労組との交流は何万馬力もの力だ」と感謝の言葉で応えた。
11月に来日したオムギリョン前本部長も「パククネ政権は任期中に鉄道民営化を成し遂げようとしている。その強烈な攻撃と闘う団結を固め、組織的準備をしている最中です。新自由主義に立ち向かって闘う立場を堅持し、階級的労働運動の再生を目指して闘っている動労千葉と交流していきたい」と語った。
◆職場で資本と闘い戦争阻む
鉄道労組や希望連帯C&M非正規支部、ソギョン支部建国大分会、自治体労働者、医療労働者などとの交流を深め、訪韓団のだれもが敵の攻撃はどこでもまったく同じだと確信した。グローバル展開する新自由主義を打ち破るために労働者の国際連帯は不可欠だ。しかし、自らの職場で資本と非妥協で闘い、団結を拡大しなければ、世界の労働者の共感と信頼を得ることもできない。
11日に民主労総ソウル本部で開催された韓日労働者理念交流で田中委員長は、新自由主義と闘う階級的労働運動について次のように提起した。
「新自由主義が医療も教育も社会保障も社会そのものを崩壊させてしまうほど暴れ回り、膨大な非正規労働者であふれている。この状況でどういう労働運動が通用するのか。これをつかんだ時、すべてが動き出す。民主労総の闘いはそのための苦闘、実践の最先端だ」
「職場で資本と闘う団結と、資本が生み出す戦争に本気になって反対する団結、これが一つになっていなければならない。それを自らの闘い、実践として示すことが階級的労働運動だ」
階級的労働運動の再生をかけ、労働者の国際連帯を前進させよう。
(室田順子)
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