全学連大会への公安警察襲撃弾劾国賠 暴行を「職務」と強弁 これが国家権力の正体だ
7月10日、東京地裁民事第31部 (小野寺真也裁判長)で、昨年9月の全学連大会での公安警察による学生襲撃に対する国家賠償請求訴訟・第2回口頭弁論が行われました。
冒頭、原告の東北大学・安澤和芳君が意見陳述に立ちました。安澤君は、被告である東京都が提出した『準備書面(1)』を徹底的に批判しました。
公安警察は昨年9・1~2全学連大会の会場前で参加者に対して行った、殴る、首を絞める、帽子やメガネをはぎとるなどの暴力行為を「視察活動」と言いなし、「職務上の行為であることは明白」と開き直っています。東京都の準備書面はもっとデタラメです。大会参加者のマスクなどを暴力的にはがした行為は、「指名手配者等」がいるかもしれないから「職務質問に付随する任意処分」であるとして、違法な人権蹂躙(じゅうりん)を卑劣にも「正当化」しています。
さらに原告全員に対しても「警察に対する極めて強い敵対心と粗暴性を有している」などとして、むしろ「公務執行妨害」罪を起こした原告の方が悪いと主張しています。
そして極めつけは、「本件行為によって、本件大会に参加できなかった者がいたとはおよそ認められない」「強い心理的圧迫感を与えるものであったと評価されるべきでない」と、全学連への暴力行為のすべてを「肯定」するふざけきった内容です。当然、傍聴席からも激しい怒りがたたきつけられました。
そして安澤君は、「司法権力は、99%が人間らしく生きるために闘う労働者民衆の立場に立たなければ、打倒される以外にない」と、学生運動、労働運動を発展させるために本裁判を闘う決意を語りました。
また、国賠訴訟の審議進行に関する論議でも、東京都は、「現場を撮影した画像、映像データを提出をする予定はない」とうそぶき、原告代理人弁護士の追求に対しても「答えない」の一点張りです。暴行を開き直りながら、まったく事実について争うことはできないのです。追い詰められているのは、東京都と公安警察の方です。相手側の代理人もまったく気迫もありません。
国賠訴訟終了後、森川文人弁護士は「実力で証拠データと公安警察を法廷に引きずり出してやろう」と語り、安澤君は「勝てる裁判だし、やるからには絶対勝ちたい」と決意を語りました。斎藤郁真全学連委員長は「三権分立なんかうそ、この裁判を見ればわかる」「国家権力の本質を鮮明にさせる裁判を通して多くの学生、労働者を獲得しよう」と発言し、8・6ヒロシマ大行動、全学連大会への結集を提起しました。
次回の国賠訴訟は10月2日(月)午後3時からです。傍聴席を埋め尽くす結集で国賠訴訟を闘おう!
(全学連・N)
〔写真〕全学連大会の会場前で大会参加者をはがいじめにして暴行する公安警察(昨年9月1日 東京)
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