築地の怒りと結び小池打倒へデモ 豊洲移転をやめろ 築地の更地化と首切り許すな
8月24日昼、東京労働組合交流センターが呼びかけた「築地市場をつぶすな! 豊洲移転絶対反対!」の築地デモが行われ、50人が参加した。
小池百合子都知事は豊洲移転・築地更地化強行に完全に踏み切った。それに対する絶対反対の新たな闘いが労働組合、仲卸業者を先頭に始まっている。築地デモはこの重大情勢の中で、市場労働者、仲卸の怒りと固く結合した。「豊洲移転絶対反対! オリンピックのために築地をつぶすな!」。元気でリズミカルなコールは圧倒的な注目を浴び、沿道から手を振って応援する人も次々と現れた。情勢は一変している。
●補正予算73億円で移転強行狙う
28日開会の臨時都議会で小池知事は豊洲の追加工事対策の必要経費など、73億円の補正予算案を採決しようとしている。臨時都議会は39年ぶりの開会である。まさに豊洲移転強行と築地の解体・更地化のためだ。断じて許してはならない!
小池は「20年東京オリンピック開催までに間に合わせる」ためとして、豊洲移転・築地更地化に踏み切った。それは民営化による中央卸売市場の廃止であり、市場労働者の大首切りと労組破壊、同時に仲卸業者の廃業と首切りに踏み切ったということである。
卸売市場法の抜本改悪・廃止をたくらむ安倍と小池の狙いは、公的な卸売市場である東京11、全国64の全中央卸売市場の廃止・民営化である。小池は豊洲移転後の東京都中央卸売市場会計の赤字を口実に、中央卸売市場の民営化に突進しようとしている。公的な中央卸売市場の解体は農水産物の生産者を直撃し、市場を一握りの大資本の金もうけの道具にする大攻撃だ。同時に市場労働者の大量解雇と労働組合つぶしである。
●築地つぶしの東京五輪やめろ
小池は豊洲新市場の土壌汚染について、「無害化はできない」と開き直りつつ、形ばかりの「追加対策工事」をして豊洲市場の来年5月開場を狙っている。環境アセスのやり直しも行わない。食の安全も、市場労働者の安全も崩壊させる暴挙である。
一方、築地を更地にした上で、20年3月末をめどに環状2号線を通しオリンピックの輸送拠点にしようとたくらんでいる。「5年で築地に戻れる」など、とんでもない大うそだ。安倍の「汚染水はアンダーコントロール」の大うそで呼びこんだ、福島圧殺と利権、そして築地つぶしのオリンピックは中止以外にない。
●労働組合の闘いで小池を倒そう
豊洲移転阻止の闘いは新局面に入った。決定的なことは労働組合の現場から小池知事との具体的な闘いが始まっていることだ。
都庁職中央市場支部は7月7日の大会で「築地市場移転をめぐる中央市場支部の見解と態度」を決定し、小池知事の豊洲移転方針について「疑問を持たざるを得ない」「会計収支だけを理由にした市場の統廃合やPFI方式(民間資金活用)による築地市場の再開発については断固反対」と表明した。
大多数の仲卸業者も小池知事の基本方針に怒りをもち、移転絶対反対の闘いに立ち上がっている。8月23日には築地市場で働く「築地女将(おかみ)さん会」が小池知事に「要請・質問状」を提出し、築地市場を守ることを求めた。
闘いの勝利の展望を握り締めているのは労働組合だ。都労連・都庁職が先頭に立って闘えばすべての人民の怒りを結集させ小池との力関係は一挙に変えられる。反転攻勢に立とう。
小池知事が1年にわたり行ってきた上山信一特別顧問などの独裁的な労働者支配に対し、都庁労働者の怒りと反撃の気運は満ち満ちている。都労連労働者の決起で都営地下鉄民営化をはじめ小池の民営化・労組つぶしを阻止しゼネストを手繰り寄せよう。小池による都庁議事堂レストランの非正規職労働者への解雇を撤回させよう。豊洲移転・築地更地化を阻止しよう。
〔写真〕「小池知事は豊洲移転・築地更地化をやめろ」と訴え、沿道の人びとと熱く交歓(8月24日 東京・築地市場前)
この記事へのコメントはありません。