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斎藤委員長の陳述、法廷を圧倒 全学連国賠 警視庁はビデオ映像を出せ

20171005a-1.JPG 10月2日、東京地裁民事第31部(小野寺真也裁判長)で、公安警察による全学連大会襲撃事件(昨年9月)に対する国家賠償請求訴訟の第3回口頭弁論が行われました。斎藤いくま全学連委員長が意見陳述に立ち、法廷を圧倒しました。
 「公安警察が撮影したビデオカメラの映像をすべて出せ!」――これが今回の焦点でした。被告である公安警察と東京都は、事件当日の動画の存在を認めつつも、提出をかたくなに拒否しています。大会襲撃を「正当な視察活動」などと居直り、動画の提出を拒否する理由については「警視庁との兼ね合いがあるので言えない」などと逃げ回る始末。森友・加計疑獄同様、国家権力に都合の悪い証拠はすべて隠蔽(いんぺい)する。まさに国家犯罪です!

 「なぜ映像を出せないのか!」と追及する原告と弁護団の闘いで公安警察の主張のデタラメさが暴かれ、裁判長は被告・原告双方に映像提出を求めました。公安警察と東京都は11月末に「提出拒否理由を書面で提出する」と言っています。公安警察のビデオカメラ映像にこそ真実があります。
 次回の裁判は来年1月16日(午後3時開廷)です。裁判の傍聴にぜひ集まってください。(全学連救対部・洞口朋子
斎藤いくま委員長の意見陳述(抜粋)
 被告である東京都・公安警察は、私たちが公安警察・司法権力に敵対的であるとしていますが、それ以前に公安警察の側こそ私たちに敵意を持って弾圧に臨み、違法な公権力の行使に手を染めたことをただちに認めるべきです。
 私たちの主張に対してかなり具体的な反論をしておきながら、その反論の根拠となった映像データを出さないとは、いったいどういうことでしょうか。公平・公正を旨とする裁判において、「自らの主張の根拠を説明しなくてよい」と被告は主張しているわけです。こうした東京都・公安警察の態度こそ、裁判所・現行の法制度に対する重大な侮辱です。なぜなら被告は裁判そのものの腐敗・堕落を求めることによって自らの主張を通そうとしているからです。権力者の言うことは根拠などなくても認められるべきだという姿勢を裁判所にも求めているからです。原告である私たち以上に、裁判所こそこのような被告の態度を許すべきではありません。
 思えば、このような態度はこの国にあふれかえっています。「左派的な政治活動をすると就職に不利になる」とか「組合活動をすると解雇される」とか。これはまぎれもなく思想・信条の自由や団結権など憲法上の権利に対する侵害です。ふだん「法の統治」「民主主義」が日本にあることを他国を批判する理由にしている連中ほどこういう違法を黙認します。
 私は、今回の解散・総選挙において全学連を代表して東京8区・杉並区より立候補します。今のこの社会のあり方が「民主主義」だというならば、それが朝鮮戦争・核戦争を始める理由だというならば、そんな「民主主義」は滅ぶべきです。腐ったミカンは捨てるべきであって、守る義務などありません。この国に必要なのは革命です。
 法律・制度……過去から受け継がれたあらゆるものを活かしているのは今を生きる人間です。政治家がいかに偉そうに政治の力を語ろうと、社会を動かしてきたのは連綿と今も続く人びとの労働です。にもかかわらず、その労働があまりにも低く扱われている。この国を動かしてきた主人公たちが、今こそこの国をつくりかえるべきだ。私は自らの一歩、この選挙を通して「新しい労働者の政党」をつくろうと思います。
 戦争のための「民主主義」、過労死と低賃金を多くの労働者に強制する「民主主義」、公安警察や利権集団が私たちを敵視するのは当然でしょうが、さしあたってここは法廷です。違法な公権力の行使に対し、裁判所として公平・公正な法の裁きを求めます。

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