三里塚一斉行動―騒音に住民の怒りの声相次ぐ
連休最終日の9月24日、反対同盟と支援連絡会議は65回目の空港周辺情宣一斉行動を行った。
午前8時30分、市東孝雄さん宅離れに20人を超す仲間が集まり、朝の打ち合わせを行った。反対同盟事務局の萩原富夫さんは、「NAAはスケジュールありきでボーリング調査や内窓の設置の説明会などを行っているが、われわれは絶対反対を訴えよう」と一同を激励した。決戦本部の伊藤信晴さんが芝山町の状況について、「国やNAAは、これまで騒防法の対象ではなかったところまで騒音対策を広げなければならないほど、住民の怒りを恐れている。逆に言えばそれだけ空港機能強化はデタラメな攻撃ということだ」と報告し、今後予定されている住民説明会に向け宣伝戦を強めて闘う決意を明らかにした。
この日用意された「反対同盟ニュース」は第60号。目前に迫った10・14全国集会への参加を呼びかけるものだ。住民の暮らしを犠牲にする空港機能強化を呼び込み、芝山町から住民を追い出す役割を担う相川勝重芝山町長への怒りの声が紹介されている。
一同はニュースと集会ビラを手に、それぞれの担当地区へと飛び出した。この日は、彼岸花が咲き誇り、キンモクセイが香る秋らしい陽気ではあったが湿度が高く、みな額に汗しながら一軒一軒を訪ね歩いた。婦人行動隊の宮本麻子さんは成田市川上地区を回り、決戦本部長の太郎良陽一さんと伊藤さんは芝山南部で住民と交流した。
住民からは、さまざまな声が寄せられた。「滑走路を使っていない午前3時頃にもエンジンテストで小さい振動が伝わってきて目が覚めることがある」「飛行機が落ちればいいとすら思う。そうすれば空港が住民の犠牲の上に成り立っていることが分かるのではないか」「石井新二は騒音や落下物の被害に対し、年額100万円の生活助成を出させるなどと言うが幻想だ。NAAがそんな金を出すはずがない」「相川は町民を守るのではなく追い出そうとしている。人口減少は当たり前。このままでは芝山に未来はない」「農業の未来を奪おうとしているが、食べることは基本だ。反対同盟の言う通り、農地は農民の命だ」
午後5時の集約では、全町民が今まで通りには生活できなくなるという不安と怒りを持っており、今後さらに具体的に突っ込んで暴露弾劾することを確認した。NAAが同意書とりで住民を恫喝している実態も報告された。
最後に、市東さんが一同をねぎらい、9・27請求異議裁判に勝利する決意を述べた。次回行動日を10月28日と確認し、一日の行動を締めくくった。(N)
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