成田空港の「基本形画改定」弾劾 第3滑走路建設阻止! 新たな大闘争を
11月5日、国土交通省は第3滑走路建設などを骨子とする成田空港の「基本計画の改定」を発表した。1966年に「新東京国際空港」として制定された旧基本計画以来53年を経ての改定となる。その内容はこれまで「空港機能強化策」として宣伝されていたものだが、この基本計画を具体化するものとして7日、成田空港会社(NAA)は国土交通大臣に空港の「変更許可」を申請した。
これまでとは次元を異にする大攻撃が襲いかかってきた。これにより数百戸の住民が力ずくでたたき出され、地域が回復不能なまでに破壊され、全長12㌔もの巨大空港が姿を現し、深夜から早朝まで大騒音をまき散らす。「有事」の際に軍事空港に転化することは火を見るよりも明らかだ。
われわれは三里塚芝山連合空港反対同盟とともに、この計画を実力で粉砕することを宣言する。
生活破壊し命奪う
この「変更」の内容を改めて確認しよう。
空港の発着容量を現状の年間約30万回から50万回にまで増やすため、現在の2本の滑走路に加え、新たに3500㍍の新滑走路(C)を芝山町北部を中心に建設する。そして現在のB滑走路を北に1000㍍延伸し3500㍍にする。敷地面積は現在の1198㌶から2297㌶(東京ドーム500個分)に拡張。
総事業費は5千億円とされるが滑走路建設のみの見積もりで、新ターミナル建設でさらに巨額になる。
2029年3月の完成を目指すとしている。そして3本の滑走路を「スライド方式」で運用し、発着制限時間は深夜0時30分〜早朝5時のわずか4時間半に短縮されようとしている。その一歩先に24時間空港化が待っている。
代を重ねてこの地に暮らしてきた住民を追い詰め、追い出し、農地・山林・地形・水系を破壊し尽くし、その周囲を航空機事故、落下物の危険、ひっきりなしの騒音にさらす。航空機騒音は、周辺住民の睡眠時間を奪い、徐々に、だが確実に健康をむしばみ、命を奪っていく。
12・14現地闘争へ
すでにNAAは芝山町(相川勝重町長)や推進派と結託して「用地取得」の活動を進め、民有地743㌶のうち696㌶について地権者から同意書を取得し、公用地と合わせて96%、1052㌶を取得済みだと言い張っている。だが実際には、反対同盟の粘り強い闘いに呼応し、住民から「機能強化反対」「これ以上睡眠を奪うな」の声がますます強く上がっている。天神峰の市東孝雄さんのように、一戸でも「絶対反対」を貫いてとことん闘う住民が現れるのを、敵は死ぬほど恐れている。
またこれまで「第3誘導路裁判」で追及してきたとおり、基本計画を変更しないままそれを逸脱してB暫定滑走路の北側延伸や東側誘導路、第3誘導路などの空港諸施設を場当たり的に建設してきたことの違法性が一層あらわになった。
半世紀を超え国家暴力による農地強奪攻撃と闘い、日帝の軍事空港建設を阻んできた反対同盟と共に、労農学連帯の力で今こそ成田空港を廃港に追い込もう。12・14現地闘争&いも煮会(12月14日、午後1時市東孝雄さん宅南側の開拓組合道路集合)に集まろう。
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