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日韓の労働者、国境越え団結 旭支会と共に非正規職撤廃へ 動労千葉訪韓団 トルゲート労働者と交流

「この闘いは決してつぶされません」。民主一般連盟のキムボンジン副委員長は晴れやかな表情で胸を張って語った。訪韓団も共に「トゥジェン!」(11月10日 キムチョン市)

ドイツの労働者を含む動労千葉訪韓団120人は、11月9日に韓国・民主労総の10万人の労働者大会と国会デモをソウル地域本部と共に闘い(前号既報)、翌10日には非正規職闘争事業場への訪問・激励を行った。亀尾(クミ)の旭非正規職支会と金泉(キムチョン)の闘争現場には40人が訪れた。
直接雇用求めて本社占拠を継続
キムチョンでは、高速道路の料金所(トルゲート)の労働者120人が占拠を続ける韓国道路公社の本社を訪問した。トルゲートは全国に380カ所あり、労働者6500人が偽装請負で働かされてきた。ムンジェイン政権は正規職化を約束したが、道路公団の子会社への転籍を要求。このような「偽の正規職化」を拒否した1500人が不当に解雇され、現在まで直接雇用と原職復帰を求めて闘っている。
この日は占拠63日目。広大な公社の敷地に足を踏み入れると、所狭しと赤い横断幕が張り巡らされていた。鉄道労組や全教組をはじめ、多くの労組や団体が闘争支援のために作成したものだ。見張り用テントも設置され、ソウルからも支援の労働者が駆けつけているという。本社ビルに近づくと、大きく手を振る女性労働者たちの歓声が聞こえてきた。警備の警察官を越え、あちこちで握手が交わされる。

占拠闘争中の女性労働者たちが警察の阻止線の内側で律動を披露。入り口や窓には色とりどりのボードが貼られている

旭支会のチャホノ支会長が、動労千葉と港合同をはじめとした訪韓団を紹介し、交流会が始まった。群馬合同労組の清水彰二委員長とコンビニ関連ユニオンの河野正史委員長が連帯のあいさつ。占拠闘争中の民主労総・民主一般連盟のキムボンジン副委員長がマイクを持ち、日本からの訪問に感謝するとともに、ムンジェイン自身による問題解決と謝罪を求めていくと語った。さらに、「日本の労働運動の現状が苦しいことは聞いているが、希望は必ず訪れる。連帯して闘う」と激励してくれた。
圧巻は、トルゲート労働者による律動だ。阻止線を張る警察も脇に退く。闘争勝利を誓う替え歌にあわせて笑顔で踊る女性労働者たちの姿に大きな拍手が送られた。訪韓団は一列に並ぶ労働者一人ひとりと握手を交わして現場を後にした。
「公共部門非正規職ゼロ」政策の実態を暴くこの闘いは多くの労組からの熱い支援を受け、全国の非正規職労働者たちの希望として発展している。8月には直接雇用を命じる最高裁判決もかちとり、闘いは正念場を迎えている。
 チャホノ支会長先頭に熱い歓迎

「旭支援共闘会議の同志たちを応援します」という横断幕を前に旭支会のチャホノ支会長があいさつを行った(クミ市)

旭支会は、三菱系の日本企業AGC(旧・旭硝子)の韓国法人のもとで下請けとして働き、労組結成を理由とした不当解雇から4年5カ月、原職復帰と正規職化を求めて不屈に闘いを続けている。これまで5回の日本遠征闘争を重ね、動労千葉を柱に昨年結成された支援共闘会議が共に闘ってきた仲間だ。
ソウルからバスで約4時間。クミ市の広大なAGC工場前につくられた籠城(ろうじょう)現場では、チャホノ支会長やナムギウン首席副支会長を先頭とする旭支会の仲間たちが出迎えてくれた。籠城場の内外は、色とりどりの横断幕が張られ、日本の労働者が贈呈した檄(げき)布もある。闘争4周年を記念した「社会を変える旭闘争」の横断幕が目を引く。
「旭闘争に勝利して非正規職を撤廃するぞ!」――シュプレヒコールで交流会が始まった。「ここまで闘ってこられたのは多くの労働者の連帯と日本の同志たちの支援があったから」「旭支会だけでなく、すべての労働者の勝利まで闘う」と語るチャホノ支会長に応え、支援共闘会議の山本弘行議長が「旭支会の闘いに学び、日本でも『非正規職だけの社会をつくらせるな』と奮闘している」「あらゆる手段でAGC資本を包囲していく」と決意を述べた。動労千葉の佐藤正和執行委員も連帯のあいさつを行った。
2015年の民衆総決起闘争でハンサンギュン前委員長とともに逮捕されていた民主労総のペテソンさんもマイクを持ち、「こうした非正規職労働者たちこそが、最も力強く資本と闘う希望だ」と強調した。

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