アリゾナ州で1万人が移民の権利を要求してデモ
1月16日、米アリゾナ州フェニックス市で、移民への抑圧に抗議する労働者市民の1万人デモが行われた(写真)。これはマリコパ郡保安官のジョー・アルパイオによる移民への差別主義的弾圧に抗議する闘いだった。この保安官は、2008年以降、主にラテン系住民地区に対する一斉捜索を大量の警官を動員し13回も行った極悪の差別主義者だ。彼は、逮捕したラテン系住民をアウトドア刑務所と呼ばれている劣悪な居住環境のテントに収容している。また収容者を別の場所に移動させる際に、護送車を使わず、囚人服を着せ、手錠をかけて町を歩かせるという信じられないことを強行したことで全米で大問題になった保安官だ(写真下)。
にもかかわらずオバマ政権はこの極悪保安官を辞任させなかった。このためラテン系住民やアフリカ系住民たちは、オバマ政権への抗議を意味もこめてこのデモに決起したのだ。
住民の決起に呼応して、教育労働者を始めとして地元の労働者も続々と集会に結集し、デモに参加した。
デモは約5kmに及ぶ大隊列となりマリコパ郡のドゥランゴ総合刑務所にむけて進んだ。刑務所での移民に対する不当な扱いなどに抗議するデモ隊に対し、警察が催涙ガスを噴射しながら襲い掛かり、5人のデモ隊員を逮捕した。だが、デモ隊はこのような弾圧に屈服することなく最後までデモを貫徹した。
この闘いはアメリカにおいて移民の権利を要求して闘う新たな運動が急速を発展していることを示すものだ。(T)
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