スカンディナヴィアで拡大する医療労働者のストライキ
「福祉国家」と言われてきたスカンディナヴィア諸国で、いま医療・福祉労働者たちが次々とストライキに起ちあがっている。4月16日に始まったデンマークの看護師たちの無期限ストは、5月になっても、さらに広がって10万人にまで達し全国規模で打ち抜かれている。スウェーデンでも、看護師を先頭に3500人の福祉労働者が4月21日からストライキに突入し、5月5日にはさらに3500人が加わる予定だ。
写真=スウェーデンの首都ストックホルム南部のカロリンスカ大学でのスト(4月21日)。生理学科・麻酔科・救急科などのプラカードが見える
デンマークでは最大労組のFOAが主導し、総動員で勝利までストライキを貫徹すると言っている。一方、スウェーデンの闘いは体制内労働運動の組合幹部に反旗を翻して、ランク&ファイルの労働者たちが「賃金反乱2008」と称して草の根運動的に広げていった。「団結の力で闘うって、私たちは決めた。だから、誰にも私たちの団結は崩せない」――何度もリフレインされる労働歌の中、闘いは続いている。
医療・福祉労働者のストライキが長期化することでさまざまな問題が起きてきてはいるが、依然として民衆の支持は厚い。スウェーデンでは国民の85%がこのストライキを支持している。(Elias)
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