7・11新宿反戦デモに200人/岸田のNATO会議出席を弾劾
7月11日夕刻、改憲・戦争阻止!大行進東京の主催で、岸田首相の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議出席を弾劾する新宿反戦デモが、200人の参加で闘い抜かれた。右翼車両が走り回り警察が機動隊バスを何台も並べて集会妨害と弾圧を狙う騒然とした雰囲気の中で、妨害・弾圧を断固はねのけて「戦時下のデモ」がかちとられた。
デモに先立ち、午後6時30分から新宿駅東口アルタ前で集会が開かれた。全学連の学生が司会を行い、岸田の会議出席を徹底弾劾して反戦デモを呼びかけた。
最初に発言に立った改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士は「北大西洋にゆかりもない日本の首相がなぜNATO軍事同盟の会議に参加するのか。ウクライナ戦争を利用して中国侵略戦争をやろうとしているからだ」「日本が再び侵略戦争、さらに核戦争に突き進むことを絶対に許してはならない。行動に立とう。声を一つにして共に闘おう」と訴えた。
続いて発言した全学連の代表は、「フランスで10代、20代の青年が民族差別に怒って暴動に立ち上がっている。入管体制を強化し中国侵略戦争に突き進むこの日本で暴動を爆発させよう。労働者は労働組合に、学生は全学連に結集し、腐りきった社会を実力でぶっ飛ばそう」と訴えた。
森川文人弁護士は、「通常国会は終わったが、軍事費2倍化、軍需産業国有化、入管法改悪、原発使い放題――これが民主主義か! 私たちは、このままなめられていいのか! そんなはずはない! イギリス、フランス、ドイツ、韓国ではゼネストで闘っている。日本でも100年前、米騒動で200万人が『生きるための闘い』に立ち上がった。世界を変えたいという私たちの意志を、議会制民主主義ではなく生(なま)の体で、街頭で表現することが必要だ。デモをやろう」と呼びかけた。
最後に杉並区議会議員の洞口朋子さんが発言し、「戦争で甘い汁を吸うのは一握りの支配者、戦場で殺し合いをさせられるのは若者たちだ。戦争しなければ生きられない社会、働いても働いても生きられない社会を、もう終わらせよう!人間が人間らしく生きられる社会をつくろう。共に闘おう」と呼びかけた。
午後7時、JR新宿駅を一周するデモに出た。沿道には買い物や勤め帰りの人が多数いて、どこでもデモ隊は注目された。「ウクライナ戦争、今すぐやめろ」「戦争に突き進む岸田政権を倒そう」などの訴えが、周囲に響きわたった。沿道や車の中から手を振る人、カメラでデモ隊を撮る人もひっきりなしで、途中から隊列に加わる人もたくさんいた。現在の情勢に戦争の切迫を肌身で感じ、危機感を強め、やむにやまれぬ思いからデモに加わる人が増えているのだ。だからこそ戦時下の反戦デモを断固闘い抜くことが労働者人民の巨大な決起をつくり出し、自国政府打倒の闘いを大きく前進させる。そのことを確信させるデモだった。
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