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ソウル再開発地域での強制撤去・住民虐殺に怒り高まる

 

 1月20日、ソウル市内の龍山(ヨンサン)再開発地域で、強制立ち退きに反対してビル内でのろう城闘争に決起した住民(撤去民)を、警察のテロ鎮圧専門部隊が襲撃して住民5人を虐殺した事件が発生した。イミョンバク政権と警察がその責任を居直り、逆に「死者が出たのは火炎瓶を投げるなどした住民の責任」と言い放って闘いの圧殺にのりだしていることに、激しい怒りが高まっている。20日夜から惨事の現場で集会が開かれ、「殺人政権糾弾」を叫んでロウソクデモが繰り返し闘われている。(写真は1月26日、現場での追悼集会)

 

 問題の発端は龍山地区でのニュータウン再開発とそれに伴う強制立ち退きだ。住民の要求は「これまでここで商売をして暮らしてきたのに、住んでいた建物が強制撤去されれば生計が立てられない」「撤去するならまず生計対策を用意してくれ」というものだ。韓国の開発事業制度では、立ち退きを命じられた店舗の借り手には一時的な営業補償以外何も補償されない。開発によってすべてを失う構造になっているのだ。だが要求は踏みにじられ、撤去担当の建設会社が雇う警備員の日常的な嫌がらせ、営業妨害が続く中、1月19日、ついに撤去が強行された。住民約30人は、撤去の対象となった5階建てのビルにろう城。警察400人、建設会社のお雇い暴力団200人の放水銃などを使った攻撃と対決し、徹底抗戦を行った。
 ろう城開始から25時間が経過した20日未明、1300人の警察が周辺を固める中、テロ専門部隊の警察特攻隊49人がビルの屋上に突入した。突入と同時に激しい火の手が上がり(写真)、ろう城していた撤去民5人と警察特攻隊1人が焼死した。
 このニュースは多くの人々に衝撃を与えた。20日夜10時半、この現場に次々に労働者・市民が結集、「殺したのはイミョンバクだ」「真相究明を」と叫んで警察と対峙し、デモに出た。
 イミョンバクは清渓川再開発の際にも露天商700人を冬の寒空に強制的に追い出したが、今回はそれに輪をかけている。開発利益をむさぼる資本のために龍山の撤去民を虫けらのように扱い、虐殺さえして恥じないやり方は、日本の京品ホテルで起きたような、労働者を備品同然に扱い、資本の勝手な都合で突然たたき出すやり方とまったく同じだ。このような社会を根底から転覆するために、闘う労働組合が中心になり、労働者の階級的団結を軸にあらゆる人びとを結集して立ち上がることが、韓国でも日本でも今こそ求められている。(千)

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