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現代車非正規職支会、25日間の工場占拠を終えて新たな闘いに出発

s20101210d-1.jpg 12月9日午後4時、蔚山の現代自動車非正規職支会は、第1工場の座り込みを解いて正門から外に出、工場の外で座り込み闘争を守り支え続けた仲間たちと、涙を流しながら熱く抱き合った。11月15日の工場占拠突入以来、現代資本のあらゆる暴力をはねのけ、飢えや寒さにも耐えて座り込み場を死守し続けてきた248人の労働者はこの日、緊急総会を開いて徹底討論の末に、全員一致でイサンス支会長に最後の決断を委任した。イサンス支会長は、「今回の闘争は現代資本の心臓に一度ナイフを突き刺した。堂々と胸を張って闘争の戦士として現場に立とう」と訴え、組合の団結を維持したまま、工場占拠を解除して新たな闘いに出発することを宣言した。 

s20101210d-2.jpg 9日午前9時から、工場占拠中の座り込み組合員たちは全員で総会を開き、今後の闘争方針について白熱した議論を繰り広げた。正規職の組合である現代車支部のイギョンフン支部長が非正規職支会に対して「座り込み解除」を要求し、それまで継続してきた座り込み場への食糧搬入の闘いも中止するなど、ストライキ破壊に公然と動く中で、組合員の意見は二つに割れた。「飢え死にしても最後まで座り込みを死守する」という意見と、「このままではバラバラになる。いったん解除して闘争態勢を立て直そう」という意見が拮抗し、激論となった。だが一つのことだけははっきりしていた。最も重要なことは、あらゆる困難に打ち勝って組合の団結を守り抜くことだ。組合員たちは最後に、座り込み解除についての判断をイサンス支会長に一任することを全員一致で決定し、どんな結果になろうとそれに従ってともに行動すると確認した。
 午後2時すぎ、イサンス支会長の決定が現場に伝えられた。支会長が金属労組委員長と現代車支s20101210d-3.jpg部長との協議を行ったうえでの、座り込み解除の決断だ。非正規職支会第1工場のキムソンウク代表は「われわれは25日間奇跡を実現した。最後まで頭を下げず堂々と歩いていこう」と発言。記者会見ののち、組合員たちは座り込み場の整理を行い、午後4時、正門を出た。門の外では拍手がわき起こり、熱い抱擁が交わされた。誰もが「ここで終わったのではなく、これからが闘争の始まりだ」と語り、新たな闘志を燃え立たせた。
 「今日は私たちの力が足りず座り込みを解くが、次はもっと大きな闘争にする」「他の工場をいつでも占拠できるという自信もできた」「さらに力を蓄積して準備して、再挑戦しよう」――これが組合員の声だ。そこには、資本との非和解の激突をくぐりぬける中で巨大な階級的経験を積み、大きく成長した一人ひとりの組合員の姿がある。
 現代車非正規職労働者のストライキは、労働者階級の団結の力を示すとともに、階級的労働運動のs20101210d-4.jpg発展にとって何が最大の課題であるかをも明確にした。現代車蔚山工場占拠闘争を闘いぬいた韓国の労働者たちは今や、労働組合を「資本との妥協、仲裁」の機関に変えようとする動きと闘って、自分たち自身の闘う指導部を建設しなければならないという自覚を強めている。それは、日本の労働者にも等しく突きつけられているものだ。日韓労働者の連帯をさらに強め、ともに2011年の決戦へ躍り込もう。(千) 

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