機動隊と激突し西郡で強制執行実力阻止闘争を貫徹
26日、まだ夜が明けきらない午前5時半に八尾北医療センターを出発、Mさんの店に向かった。八尾北医療センターの正面入り口にはおよそ幅10㍍もの「スト決行中」の横断幕が掲げられている。6時前に現場に到着。すでに八尾市に雇われたガードマンが入り口に配置されている。同じ労働者を差し向け分断する八尾市に怒りが倍加。
Mさんの店と住居の中にはMさんを先頭にともに闘う仲間が泊まり込んでいる。店の2階のベランダには、「私は一歩も引かない。労働者の団結に生きる」の横断幕と、Mさんを始め闘う仲間の姿が。店の前でただちにスクラムを組み座り込み体制に入った。労組旗とともに全国連西郡支部、杉並・品川両支部の荊冠旗が立てられ、ガードマンと対峙して座り込みを守る人垣が両脇につくられた。準備は整った。「強制執行来るなら来い!」。シュプレヒコールと決意表明がまだ人通りのないムラの中に響き渡る。しかし執行通告の7時を過ぎても動きはない。追い詰められているのは敵の方だ。刻一刻と勝利の時が刻まれていく。
大阪・八尾市西郡のMさんへの住宅明け渡し強制執行実力阻止の闘いは、前日の25日から火ぶたを切って落とした。八尾市が強制執行のためにMさんの店の前に工事用フェンスを設置する暴挙に対し、部落解放同盟全国連合会西郡支部と「八尾北命と健康を守る会」を先頭に弾劾に立ち工事を中断させた。続いて八尾北医療センター労組は支援の労働者と一緒に、26日の終日ストライキの通告を八尾市にたたきつけた。前日のうちに全国から労働者・学生が八尾北医療センターに続々とかけつけ、午後6時から総決起集会が意気高くかちとられた。(→昨日の速報版参照)
8時半をまわってようやく私服が現れる。作業員が40人ほど近くに待機しているとの情報も入る。午前10時、執行官がガードマンに守られ作業員を引き連れて店の裏側に回る。敵は労働者の団結の力におそれをなし、正面から攻撃できなかったのだ。裏側の1階入り口を固める全学連と関西の労働者の気迫に押されて、執行官はなかなか踏み込めない。そこで八尾市は許せないことに警察権力を導入した。投入された機動隊を相手に強制執行への怒りが炸裂し、徹底抗戦で闘い抜いた。
店の前で座り込みを守る部署でもガードマンと激突。団結ハチマキと腕章の労組員が文字どおり肉弾で応戦。労働者の戦闘性と底力をみせつけ、店の正面を守りぬいた。
外での1時間半をこえる激闘と一体で、店の中でもMさんを先頭に不屈に闘いぬいた。最後には機動隊に強制排除されたとはいえ、Mさん自身が、「完全に勝利した。正面を守った。向こうは裏からしか来れなかった。これからもみなさんとこの村で生きていく」と高らかに言明したことの中に、きょうの闘いの勝利性が明々とさし示されている。
その後、八尾北医療センターまで「強制執行を粉砕したぞ!」とシュプレヒコールをあげながら、勝利感に満ちあふれるデモを行った。
八尾北医療センターで行われた総括集会では、結成以来初めてのストを打ち抜き、八尾市の強制執行と体を張って闘った八尾北労組が、「女性の組合員が多いがガードマンや機動隊と肉弾で闘った。権力はみんなのバリケードを突破できなかった。団結固めた。民営化阻止をかかげ3・6道州制反対・橋下打倒の大阪府庁前行動に立つ」と決意表明。全国連西郡支部も「裏からしか来られなかったのは住管の不正義の現れ。本当に闘いぬいての完全勝利だ。八尾市には負けない」と決意を語った。
資本主義の最後の延命策であり破綻した新自由主義をもっとあくどく進めようとする道州制、民営化攻撃は、絶対反対の闘いで打ち破れる。資本主義にトドメをさせる。八尾北労組のスト決起を軸に住宅追い出し絶対反対で実力闘争を貫徹したMさんの闘いは、府知事・橋下のもとで道州制を打ち破る闘いとして貫徹された。この勝利から3・6へ進撃しよう。(T)
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