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ユニオン習志野弾圧 組合役員2人を奪還 労組破壊弾圧うち破った

20160725b-1.JPG 7月12日に千葉県警が「詐欺罪」をデッチあげてユニオン習志野の組合役員2人を不当逮捕し、組合事務所などへの家宅捜索を強行した弾圧(本紙2766号に転載した「日刊動労千葉」第8131号で既報)を打ち破り、22日、勾留されていた菊池晴知委員長と斎藤佳久執行委員の不起訴・釈放がかちとられた。闘う労働組合の破壊を狙った卑劣な弾圧は、完膚(かんぷ)なきまでに打ち破られた。

しかし、この弾圧と闘う中でユニオン習志野は固い団結を打ち固めた。そして、弾圧粉砕の勝利をばねに解雇撤回闘争をさらに強化し、本格的な組織拡大に向かおうとしている。
 習志野市役所の労働者で組織された労働組合であるユニオン習志野は、「障がい者枠」で正規採用されながら今年2月末に解雇された労働者の解雇撤回闘争を全力で闘いぬいてきた。この闘いに追い詰められた習志野市長は、千葉県警・習志野署と結託し、解雇撤回闘争とともにユニオン習志野そのものを破壊する目的で、この弾圧を仕掛けてきた。
 2人の不起訴・奪還の前日の21日、千葉地裁で行われた勾留理由開示公判には、ユニオン習志野の組合員や不当逮捕された2人の家族、支援者、友人、そして動労千葉やちば合同労組の組合員など、平日にもかかわらず総勢50人以上もの仲間が駆けつけた。
 午後2時、開廷とともに勾留中の2人が法廷に姿を見せた。完全黙秘・非転向を貫く2人は堂々としており、その表情には弾圧への怒りと、闘う仲間への揺るぎない信頼がみなぎっている。
 裁判官が「(アパートの契約時に)虚偽の事実を述べ……賃借権を不正に取得し、人を欺いて財産上不法の利益を得た」などと書かれた勾留状を読み上げると、傍聴席から「全部デタラメだ!」と弾劾の声が飛んだ。焦った裁判官は「次に発言した者は退廷にします」などと叫ぶが傍聴席の怒りは増すばかりだ。
 弁護人が求釈明に立ち、「勾留状に書かれている『虚偽の事実』とは具体的に何のことか。虚偽だとする根拠は何か」「詐欺に当たる具体的な事実はどこにあるのか」と鋭く追及した。これに対し「釈明の必要を認めません」と繰り返すばかりで何一つ語ろうとしない裁判官に、傍聴席から「ふざけるな!」「ちゃんと答えろ!」と声が飛んだ。焦った裁判官はうろたえながら退廷命令を連発した。
 続いて弁護人は意見陳述で、「本件弾圧は闘う労働組合であるユニオン習志野へのつぶし攻撃だ。警察は家宅捜索で組合のビラ、旗、腕章など200点を押収し、被疑者らには取り調べと称した転向強要を連日行っている。憲法28条に照らして許すまじき弾圧だ」と徹底弾劾した。
 弁護人の追及と傍聴席の怒りの声に追い詰められ、裁判官は閉廷間際になって「全員退廷!」などとわめいたが、もはや弾圧の不当性とその破綻ぶりは明白だ。
 公判終了後、午後6時から「ユニオン習志野弾圧粉砕集会」が開かれ、2人の即時奪還へ一層の団結を固めて闘い抜くことを確認した。
 こうした闘いが弾圧を打ち破り、翌日に2人を奪還する大勝利を切り開いた。

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