中国・江蘇省でストライキ労働者7千人が警察と衝突
1月15日、中国の江蘇省蘇州工業区において、携帯電話の液晶板を製造している台湾企業・聯建科学技術公司(1万5千人)で、7千人の労働者がストライキに入り、これを抑え込もうとした警察と衝突した。労働者は「腹黒い工場、われわれの年末一時金を返せ」という横断幕を掲げ、工場の看板や設備を破壊し、また労働者に襲いかかる警察と激突し、その車両を破壊した。一部の労働者が警察に連行されたが、労働者の怒りの前に釈放せざるを得なかった。
ストライキの直接の原因は、年末一時金の支給が取り消され、また住宅積立金の支給が停止されたことにある。この企業では、昨年8月に洗浄液のパラフィン中毒で2人の労働者が死亡し、5人の労働者が依然として入院しているという事故が引き起こされ、防護措置の設備と賠償を求めて、関係工場でストが行われている。しかし企業側は、中毒した女子工員が休暇を求めたのに対し、解雇するという処置をして平然としている。さらに、賃金の遅配や欠配をしばしば行っており、従来から労働者の怒りは鬱積していた。今度の年末一時金の取り消しを契機にして、一気に労働者の怒りが爆発したのである。
この企業は1999年に蘇州工業区に設立され、2000年から操業が開始されたが、その製品は、アップルのiPhone、ノキヤ、モトローラなどの世界的に著名な企業の携帯電話の部品であり、それらの企業からの受注によって急速に生産を伸ばしてきた企業である。しかし、労務管理はまったく問題だらけで、労資関係はずっと緊張を続けてきたと中国の蘇州工業区の責任者さえ認識していた企業である。
中国の経済の「上向き」が伝えられているが、企業の利益回復の背後で、危機乗り切りのための人件費削減攻撃が強まっており、大恐慌下での極限的な搾取強化がさらに進んでいることを示す事態だ。中国の労働者のストライキ決起がこれから各地で燃え上がってくることは確実だ。(T)
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