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広東省で、核燃料加工工場建設反対の大規模デモ ついに始まった中国での反核闘争

20130713c-1.jpg 7月12日、広東省江門市で朝、1000人を超える核燃料工場建設に反対する大規模デモが発生した。政府と中国核燃料グループは、200基の原発建設を推進するために、400億元(約4800億円)をかけた核燃料加工工場建設プロジェクトを進めており、この巨額の利権をめぐって40都市が争い、最終的に広東省江門市鶴山市が建設現場に決定した。
 この核燃料工場建設計画の説明会が、4日より江門市内で開催されていたが、この席で政府側は「良い核燃料棒をつくれば、それは手で握ってもなんら放射線の影響はない」などと人を欺く許しがたい報告を行った。こうしたでたらめな報告で、危険極まる核燃料工場を建設しようとすることへの住民の怒りが爆発した。説明会は13日までであり、そこで建設計画が決まろうとしているのだ。さらにこの核燃料加工工場建設計画で、すでに多くの農民の土地の強制収用が始まっているが、こうした農地強奪への怒りも重なって大規模デモとなったのである。 

 朝8時から江門市東湖広場に住民は集合し、署名を集め、核燃料加工工場建設反対を訴えた。警察はあらゆる手段を使って、住民たちを広場に封じ込めようとしたが、デモ隊はこの警察の包囲を突破し、メインストリートを行進、江門市政府の建物を包囲、警察はデモ隊が市政府に突入するのを防ぐのに精一杯だった。
 この大規模デモに恐怖した市政府は、13日に終了する予定の説明会をさらに10日間延長することを発表、デモ隊は一旦解散したが、午後になって再び江門市政府へのデモが闘われ、「核燃料工場建設計画反対」のシュプレヒコールが市庁舎にたたきつけられた。
 この12日の中国での反核デモは、歴史的な大事件である。核に直接反対する1000人規模の大デモは、今まで報道されたことがないし、起きたのもおそらく初めてだと思われる。この背後には、日本の福島原発事故がある。
 ウェイポ(中国版ツィッター)では、「日本の元原発技師は血の涙を流して訴えている! 生涯最後の叫びをあげている! 信じがたい福島原発内部の現場の状況を暴露している。政府は、もはや目前の利益のために、人の命をもてあそんではならない! 政治家は原発事故がおきれば一部国外に逃亡できるかもしれないが、絶対に逃げ切ることなど出来ない」「一度何かあれば、100キロ内の人はすべて移動せざるを得なくなり、生物が住める状況ではなくなる。広州、仏山、珠海、雲浮はすべてこの範囲内だ。さらに江門や開平、新会など30キロ圏内が死亡地域となることはいまさら言うまでもない」などの書き込みにあふれている。
 福島原発事故の現実は原発と核の現実を中国の労働者民衆にも赤裸々に示した。同時にフクシマの怒りは中国の労働者民衆の怒りと結びつき、それが今中国の労働者民衆の闘いとなってとうとう爆発し始めたのである。
 ついに始まった中国での反核闘争は、中国スターリン主義が急激に進めようとしている原発政策・核政策のもとで、燎原の火のように発展するのは必然である。すでにこの事件に関してはインターネット規制が厳しくしかれ記事が次々と削除さているが、こうした弾圧にもかかわらず、この闘いはやむことなく拡大していくだろう。
 8.6ヒロシマ、8.9ナガサキ闘争はますます重要になっている。国鉄闘争を推進し、原発闘争を発展させ、原発・核に反対する中国の労働者、民衆との連帯をかちとっていこう!(K) 

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