1. HOME
  2. ブログ
  3. 教育労働者訪米団、ロサンゼルス統一教組と交流

教育労働者訪米団、ロサンゼルス統一教組と交流

s20100904a-1.jpg ロサンゼルス統一教組(UTLA)研修会の招きを受け、8月18~25日、全国労組交流センター教育労働者部会は、交流センターの二本柳実副代表ら4人の教育労働者からなる代表団を派遣し、多くの仲間と交流し、国際的団結を拡大した。UTLAは、全米第2の大都市ロサンゼルスの組合員数4万5千の巨大労組で、学校の分会長など、全活動家が一堂に会してじっくりと交流する機会は、この年に一度の研修会であり、「UTLAの年間最大のイベント」だといわれている。特に今年の研修会は、大恐慌の中で、新たな反撃の戦略を確立することが求められた「歴史の分岐点となる大会議」といわれ、800人以上の活動家が結集した。 

s20100904a-2.jpg 州の教育予算の大幅カット、大量解雇と学校民営化攻撃、そしてオバマ政権の成績給(生徒のテストの点数と教員の給与をリンク)制度の推進に対して、全力で反撃することが問われている。この研修会の直前に、ロサンゼルスタイムズは激しい教員たたきキャンペーンを開始している。生徒のテストの点数に基づく教員査定を発表し、実名をあげて教育労働者を攻撃し出したのだ。来年2月の執行部選挙は、資本に援助された右派対立候補が出馬する。真に闘う指導部の確立か、それともUTLAを民営化・大量解雇に協力する組合にしてしまうのかの大決戦だ。
 研修会が始まる20日の前日に、代表団は現地入りし、準備作業中のUTLAのリーダーたちと交s20100904a-3.jpg流した。そこで、昨年の11月集会に参加したセシリー・マイアトクルスさんと再会した。彼女は、研修会実行委員会の共同議長で、丸々1年間をかけてこの研修会を準備してきたという。代表団は、各地域別の準備会議にも参加した。
 21日は午前中、ワシントン副委員長(次期委員長候補)による「UTLAの戦略提起」が行われ、学校民営化に対し、職場の団結の力と地域の労働者との連帯の力で対決する方針が示された。平行して6つの分科会が行われたが、「日本の教育民営化との闘い」には予想を大幅に越える110人が参加した。07年の11月集会に参加したアーリーン・イノウエさんがまず、動s20100904a-4.jpg労千葉や「日の丸・君が代」不起立で闘う教育労働者との出会いと国際連帯の発展を語った。グレゴリー・ソティアさんとマイアトクルスさんもそれぞれ、世界的な民営化の原点である日本の国鉄分割・民営化との闘いが絶滅攻撃を乗り越えて現在も発展していることを語った。日本の4人の教育労働者が語った多忙化、超長時間不払い労働などの実態に、UTLAの活動家たちは驚きの声をあげ、次々に質問してきた。そして不起立解雇との闘いに感動が広がった。
 24日には、マニュアルアート高校とネビン小学校で授業の様子や学校運営のありかたなどを見せてもらい、現場の教育労働者と交流した。夕方には、UTLA本部でアメリカ、メキシコ、日本の教育労働者の闘いの交流集会が行われた。日本の代表団は、それぞれの職場の労働条件から日本の教育民営化の現状を語り、国鉄闘争全国運動を軸にして道州制・360万人解雇、選別再雇用との闘いがすでに始まっていることを明らかにした。UTLAのワシントン副委員長は、「UTLAはアメリカで最強の戦闘的な教組。現在、オバマ政権、州政府、学区当局、ロサンゼルスタイムズなどの攻s20100904a-5.jpg撃がわれわれに集中していることは偶然ではない。だが、その総攻撃は成功しない。UTLAが全米、全世界の仲間と団結して反撃するから」と、国際連帯の拡大・強化で勝利することを確信をもって宣言した。11月集会には、UTLAから新たな活動家が参加する。(ST)
写真は上から①UTLA本部での国際連帯会議、②研修会の全体会、③ワシントン副委員長、④日本の教育民営化分科会、⑤ネビン小学校 

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択