自衛隊の武装行進と対決、威圧的軍事行動を「兵士との交流の場」に逆転
徳島で陸上自衛隊14施設隊(工兵隊)が、9月10日~11日の夜間、27キロの夜間武装行進を強行した。今春、新設した徳島駐屯。その初披露の「夜間武装行進」だ。これに対して、地元は沈黙を強いられてきた。しかしこの日、ついに県内労組諸団体、労組交流センター、百万人署名、星野救援会、NAZENなどが、満を持して反対運動に立ち上がった。威圧的軍事行動は、「労働者と兵士の団結・交流の場」にひっくり返った。
この訓練は、「とめよう戦争への道!百万人署名運動」をはじめ、多くの中止申し入れにもかかわらず強行された。7月16日の反原発17万人集会に対する、練馬での治安訓練と同じものだ。
夜9時に、3隊、計90人の兵士が、無灯火で門前に現われた。暗闇に迷彩服、89式銃、弾帯、バズーカ砲で武装した姿。百万人署名の人々の「戦争反対」のシュプレヒコールを受けながらの出発となった。
一方、夜10時というおそい時間にもかかわらず、第一休憩ポイントの道の駅には人があふれている。仕事を終えた100人を超える労働団体、市民団体の人たちが、手ぐすね引いて待っている。「なかなか、こんなあ」「帰ったのとちゃうか?」などなどの話も出るころ、暗闇から、ザック、ザックと部隊が現われた。たちまち、薄明かりの中で、組合旗、プラカード、横断幕が駆け寄る。100人の労組員が、90人の兵士をグルッと取り囲む。肩が触れ合う。汗をかいた隊員たちの人いきれの雑踏の中で、「武器を向けるな」「戦争反対」などの声が上がる。
労組交流センターからは、「わかっとるよ~、みなさん自衛隊員もおんなじ労働者や!」「金持ちのために戦争に行ったらあかんよ!」「領土争いはウソっぱちだ」「仙谷の命令をきくな!」「若い君らを戦争に行かせるような奴らは、俺らが許さんからな!」「放射能汚染に一緒に立ち上がろう!」などの声がかけられる。暗闇で小休止する隊員たちに、話しかける労働者たち。白い歯がこぼれる。15分後、ふたたびシュプレヒコールをうけながら出発する。
自衛隊父兄会、OB会の、日の丸を持った数名の「尖閣を守ってくれて、ありがとう。自衛隊頑張れ」の声は、むなしくかき消された。
今回の勝利は、100人で包囲したから実現できた勝利でもある。11月1万人結集を必ず勝ち取ろう!(中四国・T)
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