2・16国鉄集会 解雇撤回・外注化粉砕へ一丸 首都の労働運動を変えよう
国鉄闘争全国運動は2月16日、東京、北海道、九州の全国3カ所で国鉄1047名解雇撤回を掲げた集会を開いた。
東京のすみだ産業会館で夕方から開かれた「国鉄分割・民営化で不当解雇から27年―2・16労働者集会」は、655人の結集で闘いとられた。都知事選決戦の熱気も冷めやらぬ中での集会は、国鉄最高裁決戦を基軸に、首都圏で階級的労働運動の拠点を建設することを誓い合う場になった。
主催者あいさつに立った国鉄闘争全国運動呼びかけ人の花輪不二男さん(世田谷地区労顧問)は「不当解雇のつけは倍にして返す」と全身に力をみなぎらせて訴えた。
動労千葉からの報告を田中康宏委員長が行った。田中委員長は、昨年9月25日の動労千葉鉄建公団訴訟控訴審判決に触れて、「国鉄分割・民営化以来の27年間をひっくり返す手がかりをつかんだ。だから闘いをやめるわけにいかない」と力説した。そして、外注化粉砕の闘いについて、「外注化はすべてが偽装請負だ。今日を新しい闘いの出発点にする」と宣言した。
都知事選を闘いぬいた鈴木達夫弁護士(動労千葉弁護団)が連帯のあいさつに立ち、「都知事選は現代革命への挑戦だった。労働運動を基礎に労働者自身の手で勝利すると真っ向から訴え、それは労働者階級の胸に確実に届いた」と1カ月の白熱的な決戦を総括した。
3本の特別報告が行われ、最初に動労千葉弁護団の葉山岳夫弁護士が、最高裁での決戦を迎えた動労千葉鉄建公団訴訟について発言、「国鉄改革法の違憲性を暴き、解雇撤回・原職復帰をなんとしても認めさせる。そのためにも10万筆署名の拡大を」と訴えた。
国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、民営化反対の23日間のストライキを貫徹した韓国鉄道労組の闘いについて報告し、「公共部門の民営化に反対する国民的な世論をつくり出したことは大きな成果」と述べ、日本で同様の状況を生み出すことこそ、国鉄闘争全国運動の課題だと参加者の奮起を促した。
自治体委託職場で働く民間労働者は、自治体業務の民営化・外注化反対の闘いについて、「民営化の論理を断ち切るためには、委託される側の自治体労働者と委託された側の民間労働者が手を結び、ともに闘うことが必要だ」と提起した。
長年、国鉄闘争を支援してきた2氏が最高裁10万筆署名呼びかけ人として発言し、「解雇撤回を認めなかった高裁判決を覆すため10万筆署名を」「1047名闘争の最後の闘いとなった動労千葉の闘いを支えたい」ときっぱりと述べた。
動労千葉を支援する会・新潟を代表して国労新潟県支部の星野文男さんがJR東日本の新津車両製作所分社化を阻止する決意を語った。
動労千葉争議団の高石正博さんと中村仁さんが壇上に並び、中村さんが「解雇撤回に向けてがんばる」と宣言した。
動労千葉の長田敏之書記長のカンパアピールに続き、山田護幕張支部長が「外注化を粉砕し絶対にJRに戻る」と決意を述べ、大竹哲治副委員長が低賃金を強いるJR貨物と対決すると宣言した。動労水戸の石井真一委員長は、常磐線の竜田延伸阻止を訴えた。動労西日本の大江照己委員長は、山田和広書記長の解雇を撤回させ、契約社員制度を撤廃させると発言。動労千葉の北嶋琢磨青年部長は、ライフサイクル制度を粉砕し、青年部は一丸となって闘うと表明した。国労郡山工場支部の橋本光一さんは、新たな外注化攻撃と闘いぬくと述べ、併せて3・11反原発福島行動への結集を訴えた。
首都圏広域労組連絡会の吉本伸幸さんが「非正規職化と解雇自由の出発点は国鉄分割・民営化」と喝破し、鈴木コンクリート工業分会、小竹運輸グループの闘争に勝利すると宣言。三浦半島教組の教育労働者は組合権力奪取の決意を示した。
入江史郎ス労自主委員長が集会をまとめ、「最高裁10万筆署名の達成を」と強調した。動労千葉の繁沢敬一副委員長の音頭で団結頑張ろうを行い、参加者は2〜3月の決戦に総力で突入した。(K)
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