韓国民主労総が4・24ゼネストを宣言
4月1日、韓国民主労総はソウルの政府庁舎前で記者会見を行い、パククネ政権による「労働市場構造改革」という名の雇用破壊・賃金破壊の大攻撃と真っ向から対決し、4月ゼネストに総決起すると宣言した。ゼネストは、①パククネの「労働者を殺す政策」粉砕、②公務員年金制度の大改悪阻止、③最低賃金時給1万ウォン、④すべての労働者の労働基本権獲得、の4大要求を掲げて闘われる。現在、各職場・地域ごとにゼネストへの組合員総投票(団結署名)を展開し、4月16日のセウォル号惨事1周年には全国各地でゼネストへの総決起大会を行い、4月24日のゼネスト実現に向け全力で動き出している。
パククネ政権は昨年末以来、「労働市場の構造改革」と称して、解雇の実質自由化、間接雇用と派遣労働の一層の拡大、賃金体系の大改編、労働時間規制の緩和といった大攻撃を一括してしかけてきた。そしてこの間、民主労総と並ぶもう一つのナショナルセンターである韓国労総が参加した労使政委員会で、3月末を期限に韓国労総の屈服と「合意」を取りつけようと策動してきた。だがこの策動は、3月末にいたって、現場労働者の激しい怒りの噴出の前に破産した。パククネの攻撃を「財閥のみを生かし、労働者を殺す」ものとして弾劾し、絶対反対の総決起を訴えた民主労総の闘いは、今や全労働者の怒りと新たな決起を次つぎと呼び起こすものとなっている。
3月28日にはソウル市内で、「公的年金強化のための共同闘争本部」主催の集会が、民主労総とともに韓国労総傘下の組合をも総結集して開かれた。年金支給額を引き下げる一方、保険料は大幅に引き上げる改悪案に対し、全教組・公務員労組を先頭に全国から結集した8万人が「公務員年金死守」のボードを掲げてヨイド公園を埋め尽くした(写真)。
4月1日には民主労総の記者会見に続き、最大の地域本部であるソウル本部で、ゼネスト勝利に向けた実践団(オルグ団)の発足式が開かれた。ソウル本部執行部とともにこの場に参加したハンサンギュン民主労総委員長は、現代自動車労組、起亜車労組で組合員のゼネスト投票への参加がそれぞれ90%、75%を超えたと報告し、金属労組傘下の大工場でも現場労働者のストへの熱気が高まっていることを明らかにした。そして「われわれの放った矢は、パククネの心臓を突き刺す」と、自信と確信を込めて語った。
今やすべての闘いが、4・24ゼネストの一点に向かってのぼりつめようとしている。この4・24は、民主労総結成直後の1996~97年の大ゼネスト以来13年ぶりとされる、韓国労働者階級の歴史的な一大決起の始まりだ。
この闘いは同時に、正規・非正規の分断をのりこえて全労働者が一つに団結する突破口を開くものになろうとしている。韓国の人口約5000万、労働者1800万人のうち、非正規職労働者は公式統計でも800万、実際には1000万人に達すると言われる。その大半が青年労働者や女性労働者だ。ハンサンギュン執行部は、これら非正規職労働者、未組織低賃金労働者の生存権保障をゼネストの中心課題に押し上げ、彼らの「生きさせろ!」の叫びを組織労働者のすべてが自分自身の要求として掲げて闘うことによってこそ、パククネの全攻撃を根底から粉砕する道が切り開かれるのだと訴えている。
民主労総ゼネストに連帯し、その勝利へ向けともに闘おう! 日韓労働者の国境を越えた団結を今こそ強化し、日本における闘いの大前進を押し開こう。(O&S)
写真は①「労働市場構造改革をゼネストで阻止しよう!」の横断幕を掲げて記者会見を行う民主労総(4月1日)、②ヨイド公園を埋めた8万人の公務員労働者。手に掲げるボードには「年金を年金らしく! 公務員年金死守しよう!」と書かれている(3月28日)
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