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中台サービス貿易協定に反対し、学生・労働者数千人が立法院を占拠

20140323a-1.jpg 中華人民共和国政府(大陸)と中華民国政府(台湾)の間でのサービス分野での貿易の市場開放を目的とした「サービス貿易協定」の批准に反対して、3月18日の夜、数百人の学生が警備員の制止を粉砕して台湾の立法院(日本の国会に当たる)に突入、バリケードを築いて議場を占拠した。彼らは徹夜で議場占拠を連日続け、逃げ回る馬英九総統の責任を追及して22日現在も議場を占拠している。
 この学生の行動を支持して、立法院周辺には数千人の学生や労働者が集まり、連日徹夜で国会を包囲している。この巨大な学生・労働者の闘いの前に、警察権力も現時点では簡単には手を出せなくなっている。馬政権は今や崩壊の危機に立たされている。

20140323a-2.jpg 「サービス貿易協定」は、昨年6月に上海ですでに中台間で調印されている。電子商取引や医療、旅行業など、中国が80分野、台湾が64分野を相互に開放するとの取り決めであるが、「中国の大資本が入ってきたら、台湾の経済は打撃が大きい」「台湾の弱小産業が切り捨てられる」として、調印直後から反対の声が強かった。さらにこの中台間の貿易協定の批准が、台湾の政権の独裁化を促進するという危惧も広範にある。
 にもかかわらず、与党・国民党はこの正式な批准に向けて立法院の委員会で討議を続け、17日に「時間切れ」を理由にして討議を与党は一方的に打ち切った。これに対する怒りが、学生を先頭とした立法院突入・占拠闘争となって爆発し、与党・国民党、馬政権を追いつめている。闘いは全国各地に波及しており、19日には高雄市でも労働者・学生の座り込みデモが始まっている。
 20140323a-3.jpgさらに、大学の学生や教授たちが、各地の大学でストライキに突入している。
 福島原発事故3周年を前に3月9日には、台湾で10万人の反原発デモが行われたが、反原発、反中台貿易協定など、明らかに台湾の労働者、学生の闘いは、新たな歴史的な高揚期に入りつつある。そして重要なことは、この台湾の立法院占拠という歴史的な闘いが、中国の労働者、学生にもすさまじいインパクトをもって受け止められていることだ。「独裁政権は倒すことができる!」と、中国スターリン主義を打倒する闘いへの檄になっているということである。この中台の「サービス貿易協定」は、その激しい反対の闘いを通じて、ともに独裁政権を打倒する大陸と台湾の労働者学生の国際連帯をつくりだすきっかけになろうとしている。
 同時にこの闘いは、TPPと対決する日本の労働者学生への檄であり、連帯の訴えでもある。国鉄決戦を基軸に、階級的労働運動の組織化、国際連帯の発展をかちとり、その力でTPPを粉砕し、安倍政権を打倒しよう!

写真は、上2枚が、立法院を占拠する学生たち
    最後の1枚が、学生支援で立法院をとりまき大通りを占拠する労働者学生

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