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三里塚反対同盟が32回目の周辺地域一斉行動

s20151214b-1.JPG12月12日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は、通算で32回を数える成田空港周辺地域での一斉行動に立ちあがった。今回も、朝8時30分に天神峰の市東孝雄さん宅離れに全員が集合し、反対同盟ニュースの折り作業をしながら打ち合わせを行うところから一日が始まった。
 三里塚をめぐる情勢は激しく動いている。11月27日、国土交通省、成田空港会社(NAA)、千葉県、地元9市町からなる「4者協議会」が開かれ、第3滑走路計画について「芝山―多古案」を推進することを決め、マスコミに大々的に報じさせた。支援連は当日、4者協議会会場への弾劾闘争に立ち上がった。

s20151214b-2.JPG沖縄では12月2日、国が翁長県知事に対して起こした代執行訴訟の第1回弁論が、福岡高裁那覇支部で開かれた。裁判長は、市東さん農地法裁判一審千葉地裁で農地取り上げの反動判決を下し、その腕を買われて福岡高裁那覇支部長に就任したあの多見谷寿郎だ。これに先立ち、沖縄タイムスは12月1日付の社会面で「辺野古で公益性判断を」との見出しで、農地を守り沖縄と連帯する市東さんの闘いと農地法裁判の経過を大きく報じた。
 今回の一斉行動はこうした情勢と向かい合いながら、激闘の2015年を締めくくる現地闘争として行われた。朝の打ち合わせが済むと、第3滑走路計画への住民の怒りの声を載せた反対同盟ニュース第27号を携えて、全員が担当地域へと飛び出していった。
 伊藤信晴さんは、第3滑走路計画の「有力候補地」に決めつけられた芝山町を精力的に回り、対話・討論した。第3滑走路計画を進める元反対同盟の石毛博道、相川勝重(芝山町長)への怒りは、住民の中に一層あまねく広がっている。騒音被害と過疎化に長い間忍耐を強いられてきたが、「これを許せば廃村だ」「今度はもう許さない」という住民の声が、町内のあちこちで上がっている。
 婦人行動隊の宮本麻子さんは、空港東側の川上地区を回り、ニュースを配布し、第3滑走路反対の声を集めた。
 第3滑走路新設と一体で現在のB’滑走路の1千メートル北延伸もたくらまれている。空港の北に位置する成田市西大須賀地区はそれにより厳しい騒音にさらされることになるが、第3滑走路に関しては行政側からの具体的な説明などは今のところ一切なし。そうした中で4者協議会の報道がマスコミで大きくなされ、滑走路新設で今にも工事が始まるかのような雰囲気が地域を覆っていたが、「第3滑走路許すな!」と呼びかける反対同盟ニュースが配られていくと、住民の不安は行政への怒りに変わっていった。訪問する家々からさらに詳しい情報が望まれ、反対同盟の闘いへの期待が伝わってきた。
 多古町の菅沢英毅町長は4者協議会で、空港の深夜飛行禁止時間の緩和を積極的に提案し、「住民もその必要性はよく理解している」などと発言したことが報じられていた。とんでもない大うそだ! 第3滑走路など造られたら、多古町も移転と騒音の地域破壊の地獄に突き落とされる。ここでも訪ねる先々でニュースが威力を発揮し、菅沢町長への怒りをかきたてた。
 夕方に再び市東さん宅に集まりこの日の行動を集約し、署名数が全体で9700筆を超し、年内目標の1万筆に近づいたことを確認した。
 日が暮れてからは、年末恒例の反対同盟の団結忘年会が開かれた。太郎良陽一さんの音頭で盛大に乾杯。続いて市東さんが、「来年も力一杯闘っていきたい。耕作権裁判に勝利し、農地取り上げを阻止する力にしよう」とあいさつした。
 萩原富夫さんは「今年もここ市東さんの離れで忘年会を迎えることができた。署名運動を軸に、さらに賛同署名で市東さんの農地を守る陣形を作ってきた。来年これをさらに強化し、三里塚50周年を迎えよう」と述べ、一同の奮闘をねぎらった。支援連の仲間も一人ひとりが飾らない言葉で抱負や決意を語りながら、大いに食べ飲み、カラオケを楽しみ、英気を養った。(TN)

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