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辺野古基地建設狙う判決弾劾!国際連帯で朝鮮侵略戦争阻止を 革共同沖縄県委員会

安倍の意受け朝鮮侵略戦争の「宣戦布告」
 今回の訴訟は、仲井真弘多前知事の辺野古埋め立て承認を翁長雄志知事が取り消し、それに対する国交大臣の是正指示に翁長知事が従わないのは違法かどうかを問う裁判だ。裁判長・多見谷は、仲井真前知事の埋め立て承認が適法であるとし、これが違法でない以上、この承認を翁長知事が取り消したことは違法であると断じた。だが、翁長知事の「取り消し」それ自体についての判断からは逃げている。
 その一方で多見谷は判決文において、「沖縄の地理的優位性について」「海兵隊の一体的運用について」「普天間飛行場の返還と本件新施設等との関係について」「普天間飛行場による騒音被害や危険性の原因と対策について」と、安倍政権とまったく同じ政治的主張を延々と展開している。

その核となる主張が「沖縄と潜在的紛争地域とされる朝鮮半島や台湾海峡との距離」だ。沖縄はオスプレイでソウルまで約3時間半、台北まで約2時間の距離にあるとし、「北朝鮮が保有する弾道ミサイルのうちノドンの射程外となるのは我が国では沖縄などごく一部」とまで述べた。この判決文自体が安倍政権による「宣戦布告」だ。多見谷は〝朝鮮侵略戦争のために辺野古への新基地建設は絶対に必要だ〟と言い切ったのだ。ここに本判決の核心がある。
 この判決と一体で沖縄米軍基地をめぐる攻防が激化している。高江のヘリパッド建設が「負担軽減」を錦の御旗にして強行されようとしている。今判決でも、辺野古新基地は普天間基地の半分以下の面積だから「負担軽減」であり、それは県民の民意だと強弁した。
 判決に先立つ9月13日、安倍政権は高江のヘリパッド建設に陸自の中央即応集団第1ヘリコプター団のCH47輸送ヘリ2機を投入した。このヘリは海自輸送艦「おおすみ」から飛び立った。また中央即応集団は、昨年8月にうるま市沖で墜落した米陸軍のMH60ヘリに「特殊作戦群」を同乗させた。高江のヘリパッド建設工事自体が朝鮮侵略戦争の実戦訓練として強行されているのだ。
 今判決も、高江の事態もまさに朝鮮侵略戦争の実戦的準備なのだ。
韓国民主労総と連帯し全島ゼネストへ!
 一方で、多見谷判決の危機性と無準備性こそ、日帝・安倍政権の危機の深さを示している。
 そもそも、この違法確認訴訟に強制力はない。沖縄県側が判決に従わないとしたら、翁長知事の承認取り消しは「有効」なまま、安倍政権は辺野古の工事を着工できず、代執行訴訟を新たに起こすしかない。だから多見谷は、8月5日の第1回口頭弁論で翁長知事に「判決に従うか」と繰り返し確認を求めた。この訴訟指揮に批判が集中すると、8月19日の第2回口頭弁論では、国側代理人の定塚誠法務省訟務局長が多見谷に代わって「判決に従うか」と繰り返し翁長知事に迫った。
 周知のように多見谷は、三里塚・農地法裁判の一審千葉地裁で反対同盟・市東孝雄さんに「NAAに農地を明け渡せ」と命じる反動判決を下した裁判長だ。そして定塚は、農地法裁判控訴審で東京高裁裁判官として多見谷のずさんな一審判決を「補強」した超反動判決を執筆した張本人だ。
 違法確認訴訟の最高裁の確定判決は2月ごろの見込みだ。米海兵隊総司令官も米議会上院軍事委員会で、「3月に何が起きるかをよく見極め、待つ必要がある」と語っている。米日帝は3月工事着工で動いている。
 しかし、沖縄の労働者階級は今回の裁判になんら幻想など持ってはいなかった。怒りは深く広く沖縄全島を覆っている。6・19県民大会で「全基地撤去!」に向けた闘いが開始されている。
 朝鮮侵略戦争が切迫する中で、約1年にわたって辺野古新基地建設工事が中断してきた。またSACO(沖縄に関する特別行動委員会)最終報告から20年、普天間基地は辺野古への移設を前提としていたため、メンテナンスも行われず、オスプレイを配備できる設備すら十分に備えていない。沖縄の労働者を先頭とする闘いが、米日帝に沖縄米軍基地のこのような破綻的な状況を強制し、朝鮮侵略戦争を20年にわたって止めてきたのだ。
 辺野古をめぐっても新たな闘いが2017年に火を噴こうとしている。2010年代中期階級決戦のど真ん中に沖縄闘争が座ったことを今裁判の判決は示している。
 140万沖縄県民の中に渦巻く怒りを解き放ち勝利する路線と方針が問われている。今年の5・15沖縄闘争で民主労総とともに「基地の島」=「非正規職の島」の現実との新たな闘いを開始した。その真価がこれから発揮される。国際連帯闘争の前進で非正規職を撤廃し、米軍基地全面撤去へ! 朝鮮侵略戦争を阻止し、米日帝を打倒するプロレタリア世界革命の突破口を切り開こう!

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