闘う労働者・北島さんを都議会へ 福島の命を守る闘い
北島さんに期待し推薦するのは、私の医師としての37年の診療の経験の中から、とりわけ開設当初から北島さんとともに遂行している「ふくしま共同診療所」での5年に及ぶ医療実践から出てきた結論です。福島県民の健康を守り、とりわけ子どもたちの被曝による甲状腺がんの発症を、なんとしても早期発見・治療し救わねばならないからです。
原発事故から6年、福島では依然として9万人が避難し、7千人がすでに法律上の期限2年をはるかに超えてきわめて貧弱な「避難住宅」に住み、「原発関連死」が2千人を超えています。とりわけ100万人に1人の発生とされている小児の甲状腺がんが、6月段階で良性1人を含め191人になっています。そのうち多くの子どもが手術し、甲状腺ホルモン剤を一生服用し、全身への転移に注意しながらの生活を強いられています。にもかかわらず、国・県は「被曝によるものではない」と医学的・統計学的にありえない主張を繰り返しています。
また、3月から4月にかけて、帰還困難区域を除く地域の避難解除を一方的に行いました。年間20㍉シーベルト以下なら帰還とし、国際的なチェルノブイリ基準や医学的な常識をまったく無視して、「安全・安心」として人びとに被曝・健康被害を強制しています。避難解除されても80%以上が帰還を拒否している福島県民の意思と決意を支持・支援しなければなりません。
さらに、今村前復興相の「避難は自己責任」「震災が東北でよかった」などという発言は、まさに安倍政権の、福島原発事故を反省せず、予想されるあらゆる被曝による健康被害にまったく対処しようとしない姿勢を暴露しました。原発再稼働推進と一体のもので、怒りに堪えません。
その中で、「自主避難者」に対する住宅全額補助の打ち切りが4月に行われ、福島に戻って被曝しながら生活するか、避難を継続して経済的に困窮に追い込まれるかの厳しい選択を迫っています。各地で反対運動が広がる中、小池都政は住宅支援を打ち切る予算案を可決しました。日本共産党も賛成に回っています。福島では、共産党系の医師たちが「甲状腺がんは自然発生と同じだ」として、県医師会と一緒になって「安全・安心」「被曝でない」「大げさに言っている」と主張しています。このことひとつをとっても、私たちとともに「ふくしま共同診療所」を支え続けている北島さんのような、真に小池都政と対決する議員が必要なのです。
「ふくしま共同診療所」も参加した「被曝と帰還の強制反対署名」は、全国から3万筆を超えて集まっています。東京で北島さんはこの署名運動の最先頭に立っています。
杉並区民には、原水爆禁止運動の歴史があります。再び反核・反原発の運動を杉並の地で、都政で展開しようではありませんか。北島くにひこさんを都議に。都政を根本的に変えるために期待し、推薦します。
(国分寺本町クリニック院長 杉井吉彦)
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