ろうそく1周年に6万人 韓国 〝革命は終わってない〟
民主労総のゼネストを先頭に韓国の労働者民衆がパククネを打倒し監獄にたたきこんだ「ろうそく革命」の開始から1年。10月28日、6万人が再びソウルの光化門広場を埋め、この偉大な闘いを記念して未完の革命をやり遂げる決意を固めた。
■「積弊中の積弊」非正規職撤廃へ
この日午後3時から、民主労総の「非正規職のない世の中づくり 全国労働者大会」が光化門広場で開催され、組合員4千人が全国から駆けつけた。6・30「非正規職ゼネスト」に続き、非正規職撤廃を真っ向から掲げた決定的な大会となった。
この大会には、この間ハンストで闘った学校非正規職労働者、10年にわたり闘いを継続するKTX(韓国高速鉄道)乗務員、サムスン電子サービス支会の労働者などが結集。ムンジェイン政権のもとでも変わらない非正規職労働者の現実を前に、大会決議文は「われわれは自らの力ですべての権利をかちとる」と高らかに宣言した。
大会あいさつに立ったチェジョンジン委員長代行は「国民の要求は大統領の交代ではなく、新たな社会への熱望そのものだった」とろうそく革命の本質を明らかにした。そして、「非正規職問題こそが、次の世代に引き継いではならない積弊中の積弊だ」と強調し、非正規職のない世の中の実現に向けて闘おうと訴えた。
引き続き夕方からは「ろうそくは続く!」を掲げて「パククネ政権退陣のための非常国民行動」が主催するろうそく1周年集会が開催され、労働者民衆6万人が結集。積弊清算と社会大改革に向けて闘いを続けようと誓い合った。
この集会にはサード(高高度迎撃ミサイルシステム)配備に反対するソンジュの住民たちやセウォル号事件の遺族も参加。公営放送MBC、KBSで社長退陣を求めて長期ストライキが闘われる中、言論労組の委員長も発言に立った。
集会後には「積弊清算、社会大改革、反戦平和」のスローガンを掲げて大統領府に迫るデモが行われた。
さらにこの日、大邱や光州など全国7都市でも集会が開催された。
●東洋セメントで職場復帰を実現
ろうそく革命は終わっていない。その炎は職場に持ちこまれ、非正規職労働者を先頭とした闘いが着実に前進している。その最先頭に立つのが、解雇撤回をかちとり、10月16日に正規職としての職場復帰を実現した東洋セメント支部だ。この大勝利は、実に934日間に及ぶ闘いでもぎとったものだ。
この支部は、東洋セメント社内下請け業者の労働者たちによって2014年に結成された。しかし東洋セメント資本はなんと「労組を結成し、不当に労組活動をした」という理由で15年に下請け業者との契約を打ち切り、非正規職労働者全員を解雇するという許しがたい報復攻撃に出たのだ。
昨年11月の訪韓闘争では動労千葉訪韓団も光化門でのテント籠城(ろうじょう)現場を訪問し、不屈に闘いぬく組合員と交流を深めた。今年の春に非正規職撤廃・労働3権獲得などを掲げて行われた高空籠城闘争を中心で担ったのもこの仲間たちだ。
9月28日にはソウルで闘争勝利報告会が開かれ、イジェヒョン支部長は「復帰後さらに激しく闘う」「非正規職撤廃という未完の勝利をかちとるために最後まで闘う」と決意を語った。連帯しすべてを11・5へ!
〔写真〕上:ろうそく1周年集会では、労働者、学生、農民など6万人が積弊清算と社会大改革、戦争反対の意志を
共有しようと再び光化門広場を埋め尽くした
下:光化門広場での労働者大会を終え、「非正規職のない世の中」の横断幕を掲げて進むデモ隊。後方に
は光化門と青瓦台(大統領府)、そして紅葉の北岳山がそびえる(10月28日 ソウル)
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