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芝山での空港機能強化「見直し案」説明会を連日弾劾

 20171101a-1.jpg成田空港会社(NAA)による空港機能強化策の見直し案をめぐって10月24日から28日まで5日間、芝山町での説明会が行われた。菱田地区など町北部に始まって、中部、東部、西部、南部と拡大説明会が画策されることに対して、三里塚芝山連合反対同盟は全力で参加者への働きかけとNAA、芝山町当局弾劾の行動に立った。
 24日の菱田地区の説明会から住民の怒りが噴出した。相川勝重町長が「今回の空港機能強化案をチャンスと見て推進したい」と発言すると、批判の声が次々と上がった。
 60代の男性が発言した。「見直し案では、当初案の4時間から6時間へ睡眠確保の時間を延長させると説明しているが、その時間の根拠は何か。住民の健康を基準にしているのか、空港の都合を基準にしているのか」
 さらに、「2010年に年間発着枠を22万回から27万回へ、同じ年の秋に30万回へとどんどん拡大してきた。『低騒音機を導入した』などと言ったってうるささは増えるばかり。少しも静かになっていない」と畳みかけると、「どうかご理解を」の紋切り型回答しか返ってこない。(写真は10月28日、芝山文化センター前)

 別の男性は「いったん移転させておいてもう一回移転しろなど冗談じゃない。俺の家は滑走路の敷地から外してくれ」と迫った。
 反対同盟は芝山町民の伊藤信晴さんが会場内に入って、「騒音は健康・命にかかわる深刻な問題だ。住民の命をどう思っているのか」と弾劾すると、「騒音に関する見解の相違です」との開き直り、他の参加者からも怒りの声が起こった。
 反対同盟は場内と一体で、「狙いは24時間空港化だ」と題するNAA弾劾のビラを会場前でまき、宣伝カーを会場周囲に展開してアピールした。
 25日の説明会は、「空港機能強化案から生活を守る会」のメンバーが多数住む芝山南部で行われた。「会」のメンバーが多数参加し、口々に「見直し案」を弾劾した。「騒音対策では健康な生活は守れない。機能強化案は白紙撤回しかない」と迫った。
 あるメンバーは、「低騒音機」のうそについて暴露した。「NAAの説明では、23時以降は低騒音機しか飛ばさない、と言っているがそこに示されている機種はエアバス380、ボーイング747ジャンボ機、同777など超大型機、大型機ばかりだ。これのどこが低騒音なのか」と怒りをぶつけた。
 当局側の回答は「空港づくりは地域づくり。みなさんのメリットになります。どうかご理解を」という無内容なもの。
 28日の芝山文化センターで開かれた説明会には、NAAの夏目誠社長自ら出席した。芝山南部の男性が質問に立ち「谷間地域の騒音は見直し案でも解消されない」と迫ると、夏目社長は、緊張で手を震わせつつ「この案は努力して作成したものなのでご理解を」と、回答ならざる回答しか行えなかった。
 5日間の説明会で総勢300人の住民が参加して怒りを表明した。説明会はこの後、横芝光町で開かれる。反対同盟は騒音問題新リーフレットの戸別配布を軸に、働きかけを一層強める予定だ。(O)

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