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自衛隊国家賠償請求裁判 うそと証拠隠しを弾劾 池田さんの反論に検事沈黙

5月28日、名古屋地裁民事7部(前田郁勝裁判長)で自衛隊国賠裁判の原告、池田頼将元3等空曹に対する被告・国側の反対尋問が行われました。
検事の質問は、池田さんが「イラク復興支援」のために派遣されたクウェートで、2006年7月4日に「(米軍の大型)バスにぶつけられたとき記憶がなくなったというのだから、ドスンという音は聞こえていないのではないか」「あごの痛みを医官に伝えたというなら記録に残っているのではないか」という、陳述書と証言との矛盾を突こうとするものが大半でした。
 池田さんは「記録に残っていないのは自衛隊による隠蔽(いんぺい)の証拠」ときっぱりと切り返しました。
特に、検事が「第9期イラク復興支援の帰国に伴う慰労会」の写真を示して、「元気そうに見えるが」と質問したことに対して、池田さんは、「コルセットをしている写真をどうして出さないのか。帰国を延ばされて、痛いのを我慢して参加していた」と怒りを込めて反論しました。検事は沈黙するしかなくなりました。
池田さんは、3人の裁判官から「新潟大学病院での手術後の開口訓練はどのようにやっていたのか」「現在どのくらい口が開いてどのくらいのものが食べられるのか」とも聞かれました。「手術がうまくいかなかったと思っているのではないか」という誘導質問には、きっぱりと「一番つらかったのは事故にあったことと、早く帰国できなかったことだ」と言い、自衛隊の過失と違法行為の責任を追及しました。
そして、「イラク復興支援では、自衛隊を戦闘地域には派遣しないと言いながら、イラクだけでなくクウェートにも行かされ地雷が爆発し、命の危険を感じた。今でも眠れなくて苦しんでいる」と国や自衛隊がうそをついて自衛官を戦場に送り込んだことを弾劾しました。
証言をやりきった池田さんは、「自分のような犠牲者を二度と出してはならないとの思いで裁判を始めた。不当な監視や弾圧の中で離れていく人もいたが、みなさんのおかげでここまでやりきることができた」と述べた上で、「今、安倍はイラク以上に外に向かって自衛隊を戦場に送りこもうとしているが、現場の自衛官は誰も望んでいない。平和とか自衛官のためとか、憲法9条に自衛隊を盛り込もうとして、また平気でうそをついている」と訴えています。
安倍の進める改憲と戦争攻撃は、自衛官と労働者階級の命を奪おうとする攻撃だ。しかし、自衛隊内部からも労働現場からも命がけの闘いが始まっています。星野文昭さんの命を奪った国家権力に対する怒りの大運動とも結びついて、池田自衛隊国家賠償裁判の勝利を切り開こう!
次回の口頭弁論は9月13日(金)午後1時10分から名古屋地裁904号法廷です。8月末までに原告側の最終書面を提出します。ぜひ傍聴に参加してください。(池田自衛隊裁判をともに闘う会)

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