航空労働者に解雇通知 香港政府と資本に怒りの抗議
中国政府と香港政府によって新型コロナウイルスの感染が拡大し、香港経済は冷え込み、解雇が横行し、仕事も失われている。
解雇攻撃に怒る香港航空の労働者は3月3日、ランタオ島の東涌(トンチョン)にある香港航空の本部事務所に対する抗議行動に立ち上がった。「疫病拡大では命を危険にさらして闘ったのに、腹黒い会社は非情だ」との横断幕を掲げ、団体交渉を要求した。
香港航空は全労働者の1割にあたる400人の首切りを計画しており、2月19日に約170人の機上勤務者に3月18日付で解雇するとメールで通知した。さらに地上勤務者や整備士などに、6月末まで月2週間の無給休暇を取るか、週3日勤務にするよう要求している。解雇手当は過去12カ月の平均賃金をベースにして香港の雇用条例などに基づいて支払うとしている。しかし条例は、解雇手当は賃金1カ月分の3分の2に勤続年数をかけた額でよい、勤続9年なら賃金6カ月分を解雇手当として払えばよいという代物だ。
しかもひどいのは年金制度などである。香港の年金制度には強制積立金制度があり、会社と労働者が賃金の5%ずつを積み立てることになっている。ところが会社が負担してきた積立金を解雇手当に充ててよいとしている。会社は、ただでさえ低額な解雇手当への新たな出費を抑えることができる。他方、労働者は年金積立金が半減し、老後の生活も破壊されてしまう。
こうした香港政府と資本への怒りが、解雇に反対する労働者の闘いとなって爆発している。
また、昨年11月4日、警察に追われて駐車場から転落して死亡した科技大の周梓楽さんの命日から4カ月目の3月8日、追悼が行われた。労働者・学生は観塘海浜公園で海に花を流して冥福を祈り、彼が転落した駐車場に祭壇を設け、彼と陳彦霖さん(昨年9月、海で遺体発見。警察の性暴力により殺されたのではと疑われている)の追悼会を開き、新たな闘いを誓った。
だが警察は、この追悼会に弾圧を加え、労働者・学生はバリケードを設けて徹底抗戦した。警察は催涙弾を放ち、「違法集合」などの罪名で男性46人と女性17人を逮捕した。
新型コロナウイルスの感染拡大の中で、解雇との闘いを軸に香港政府と資本に対する闘いが果敢に闘われている。国際連帯を貫き安倍政権を打倒しよう!
この記事へのコメントはありません。