広州シチズン工場で全労働者の解雇に反対しスト 警察の弾圧許さずスト継続
2月5日、広東省広州市にある日系シチズンの工場で、会社側は突然会社の閉鎖を発表し、1000人近くの全労働者の解雇を一方的に通告してきた。それに伴う賠償に関しても、何の話もない。この暴挙に抗議して、全労働者が午後からストライキに突入した。これに対して会社側は、警察隊を導入し、3人の労働者を逮捕した。また一人の女性労働者が警察に押し倒されて卒倒したのをはじめ数名の労働者が負傷し、入院する事態となった。
工場閉鎖の理由は会社が張り出した公示には何も書かれていないが、中国経済のゆきづまりによる工場閉鎖か、移転を考えていることは間違いない。解雇だけを一方的に通告するだけの、こんな一枚の紙切れで1000人の労働者を解雇することへの怒りが爆発しているのである。
この警察の大弾圧にもかかわらず、シチズンの労働者は闘いを継続し、翌6日にもストライキを続けている。
この間、深せん市でのユニクロの下請け工場や同じ深せん市の水谷製造工場などに見られるように、労働者のストライキの頻発と、それに対して武装警官などを導入した暴力的なストライキの圧殺の攻撃が次々とかけられている。しかし特徴的なことは、今回のシチズンの例のように、こうした警察権力の弾圧と真向から対峙して、不屈に労働争議が継続していることだ。
水谷製造工場では、1月30日に会社側と政府側、労働者側の協議が行われ、労働者の要求をかなり受け入れた和解案が作成されたが、週明けの2日になっても会社側がその中身を履行しなかった。そこで労働者は、2月19日より始まる春節(旧正月)の故郷への帰省切符を全員がキャンセルすることを会社側に通告し、正月休みを返上して工場を占拠してストライキを継続している。
中国経済の崩壊は、世界経済そのものを破局に追い込もうとしており、特に韓国経済の崩壊的危機を一層深め、東アジアにおける戦争の危機を一挙に促進するものとなる。新自由主義が破産し、「恐慌の中の恐慌」が爆発し、戦争へと転化する過程に入ろうとしている。しかし一方で、こうした恐慌と世界戦争の進展は、労働者の無数の不屈の決起を生み出し、国際連帯を求めて闘いが広がる過程にほかならない。中東情勢の激動化は、中国スターリン主義をも揺るがし、中国の階級闘争の大激動を促進している。恐慌と戦争に対して、戦争を阻止し、新自由主義、資本主義を打倒する労働者の国際的団結が形成されようとしているのである。
中国の労働者は、権力の弾圧をものともせずに、不撓不屈に闘おうとしている。中国スターリン主義は経済と政治の危機の進展の中で体制的危機そのものを深め、天安門事件以来の大弾圧体制が今、労働者階級の闘いの前に大きく揺らいでいる。中国の労働者は、国際連帯を求めて闘っている。
今まさに、新自由主義と闘い、戦争を阻止する労働者の国境を越えた連帯が求められている。その鍵は、「非正規職撤廃」「外注化阻止」の闘いにある。国鉄闘争を推進し、歴史的な決起を開始した中国の労働者階級と結びついていこう!(K)
写真は上から
a、工場閉鎖・全員解雇を弾劾して労働者大会を開催する広州シチズンの労働者
b、 ストライキに突入し工場を占拠する広州シチズンの労働者
c、 導入された武装警官と対峙して、ストライキを継続する労働者
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