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現代車自動車先頭に、韓国金属労組が10万人ストに連続決起

s20120824a-2.jpg 吹き荒れる非正規職化攻撃と整理解雇攻撃に対し、韓国の金属産別労働者は激しく闘っている。金属労組は7月13日、20日、8月10日に続き、17日に10万人を超える規模の第4次ストライキに突入した。スト要求として「深夜労働撤廃、非正規職労働者の正規職化、元下請不公正取引の根絶、労働時間短縮と用役(=暴力ガードマン)による襲撃・労組弾圧糾弾」が掲げられている。第1次、第2次ストは賃金団体交渉をかねたストで金属労組発足以後最大の13万人を超える組合員が決起した。第3次、第4次ストもすでに交渉を終えた組合支会や支部がある中での10万人を超えるスト決起となった。 

s20120824a-3.jpgs20120824a-4.jpg 第3次、第4次ストは自動車部品製造会社のマンドおよびSMJでの衝突事件が起きたために前倒しされた。マンド機械の系列各社とSMJでは、7月27日、突然会社側が用役多数を動員して暴力的に職場を閉鎖し、組合員の入場を阻止した。マンドでは金属労組の支会労組員に「脱退書を書かないと中に入れない」と脅して御用労組を設立した。SMJでは用役が襲いかかり多数のけが人が出る中で、職場閉鎖が強行された。金属労組は「政府と完成車メーカー(現代自動車資本)が介入し、組織的な労組破壊が行われた」と弾劾した。現場組合員の怒りはすさまじく、民主労総の中核である金属労組への解体攻撃に対し、ストで文字通り鉄の回答を出したのだ。金属労組は民主労総の8月29日ストに合わせ、第5次ストを計画している。
s20120824a-1.jpg 2010年11月、現代自動車蔚山(ウルサン)工場を25日間実力占拠してろう城闘争を展開した現代自動車非正規職支会の労働者たちは、その後の激しい弾圧や組合破壊攻撃にも屈せず闘い続けている。また、正規職組合=現代自動車支部は昨年12月の選挙で新執行部を生み出し、闘争方針に「非正規職撤廃」を掲げるに至った。現代自動車正規職と非正規職労働者は8月14日、今年初めて「元下請交差スト」に決起した。蔚山、牙山(アサン)、全州の非正規職3支会は、午前10時から2時間の部分ストに突入。これに続いて、正規職労組の現代自動車支部は午後4時間の部分ストに突入。現代自動車元下請連絡会議は「すべての社内下請を正規職に転換すること」などの共同要求を掲げている。
 現代自動車は8月16日「非正規職3千人の正規職採用」案を発表した。これは現代自動車で働く8千人の非正規労働者のうち、3千人だけを選別採用するという分断攻撃だ。非正規職支会はこれに、「不法派遣を維持拡大するものだ」と怒りを表明している。この発表の直後から非正規職労働者に対し、暴力が襲いかかった。8月18日に非正規職支会幹部2人が保安チーム20~30人に暴行され、夕方には大型バスで乗りつけた30人の警備隊が本館食堂横で労組幹部2人を暴行、拉致した。
 20日午前の記者会見で金属労組と民主労総は「現代自動車で起きたテロと拉致、集団暴力はすべての社内下請労働者、900万非正規職労働者へのテロだ」と抗議した。正規職支部も20日の団体交渉で原因究明と責任者処罰を要求した。会社側はこの日午後、代表理事名で公開謝罪文を工場に張り出した。翌21日午前0時、非正規職支会は「不法派遣撤廃、社内下請労働者全員の正規職化」を掲げ、第1工場の前で戦闘警察車10台が圧力をかけ、会社の管理者1千人が消火器を噴射する中で、全面ストに立ち上がった。
 現代自動車に続き、サンヨン自動車や韓進重工業の整理解雇撤廃闘争も激しく闘われている。新自由主義攻撃と闘う世界の労働者の課題は同じだ。国際連帯をかけて、10・1外注化阻止決戦を闘おう。(MT) 

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