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11・6全国労働者集会/戦争阻む労働者の団結示す

動労千葉など呼びかけ3労組を先頭に日比谷から銀座、東京駅へ向けてデモ行進。沿道から熱い共感が寄せられた(11月6日)

11・6全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人大行進が、東京・日比谷野外音楽堂に全国から2200人の労働者人民が結集して開かれた。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組が呼びかける11月労働者集会は、今回で25回目の節目を迎えた。ウクライナ戦争が泥沼化・長期化し、日米帝国主義は「台湾有事」を口実に中国への侵略戦争を構えている。世界戦争・核戦争の危機に労働者人民がどう立ち向かうのかが鋭く問われる中で集会は開かれた。全世界で人民を襲う激しい物価騰貴に対する「生きさせろ」の怒りは、労組の結成とストライキの波となり、反戦の叫びとも結合して全世界を覆っている。今年の11月集会は3年ぶりに韓米の代表団を迎えて開かれた。世界で起きる階級的労働運動再生のうねりは確実に伝えられた。国境を越えて団結した労働者の闘いが戦争を止める。集会は改憲・戦争を阻止し、新自由主義を終わらせる闘う労働運動の形成へ、新たな出発点を築いた。

■3労組先頭に勝利の確信

25回目となる今年の11月集会に向け、3労組は春の段階で共同アピールを発して、戦争が現実に始まった時代における労働組合の任務を鮮明に提起した。翼賛化する連合はすでに死んだと言っていい状態だ。他方で闘う労働組合には、関生弾圧やJRの「労組なき社会」化などの戦時下の労組絶滅攻撃がかけられている。これと必死に闘ってきたことが安倍国葬への広範な怒りを引き出した。とりわけこの間、戦争反対・国葬粉砕の闘いの先頭に立ってきた青年労働者・学生が多数、本集会に初参加し、会場に熱気があふれた。

集会の冒頭、10月29日のソウル・イテウォンでの惨事により命を奪われた韓国・民主労総の組合員に黙禱(もくとう)を捧げた。
開会あいさつで港合同の木下浩平執行委員は、3労組を先頭とする必死の闘いが国葬粉砕など労働者階級の怒りと闘いの拡大をつくり出したと総括し、岸田政権打倒、中国侵略戦争阻止へさらに闘おうと訴えた。
連帯あいさつで三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんは、農地強奪の強制執行との決戦に入った三里塚現地に駆け付け、共に闘うことを呼びかけた。
東京過労死を考える家族の会の中原のり子さんは、夫の過労自殺の労災認定と損害賠償を求めて11年の裁判を闘った経験を語り、今も過労死・過労自殺が止まらず労災申請自体が抑圧されている現実を告発して、「皆さんの力でこの社会を変えましょう」と訴えた。

●関生支部から特別報告

動労千葉の関道利委員長が基調報告に立ち、25回目の11月集会に向けて3労組が発したアピールの要点、①関生弾圧とJRの「労組なき社会」化を粉砕する、②闘う労組を再生し新自由主義を終わらせる、③労組の本質的な闘いとして反戦を貫く、④国際連帯の一層の発展――をあらためて確認した。そして「労働運動の変革は時代の最先端の変革だ。歴史を動かすのは労働者だ」と強調した。
労組つぶしの弾圧と闘う関西生コン支部から特別報告が行われた。武谷新吾書記次長が「弾圧にはストライキなどの大衆行動で決着をつける」と表明した。懲役8年の重刑求刑に立ち向かう湯川裕司委員長のメッセージを赤川純執行委員が読み上げた。メッセージで湯川委員長は「私たちが闘っている相手は強大に見えるが、実は大したことはない」「社会を動かしているのは労働者だ」と宣言している。
関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会の柿山朗事務局長は、関生組合員を招いての学習交流会などの活動を報告し、「戦争は労組つぶしから始まる。戦争を許さない気概で共に闘う」と表明した。
これを受け、11月労働者集会に賛同した労組が発言した。愛媛県職労の中村圭司委員長は、組合大会で戦争協力拒否を決議したと報告、「自治体労働者は住民の戦争動員を断固拒否する」と表明した。
日教組奈良市の増田順計書記長は、日教組を再生して反戦闘争を職場からよみがえらせる決意を示した。
国鉄闘争全国運動の呼びかけ人に加わった札幌学院大学の浅川雅己教授は、北海道で先行し全国に広がるJRの廃線に国鉄分割・民営化の破綻は示されたと述べ、また北海道で関生支援運動を広げると発言した。

●解雇と廃線許さず

動労千葉争議団の中村仁さんが、決戦に入った1047名解雇撤回闘争に勝利する決意を示した。動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士は、勝利まであと一歩まで来た解雇撤回裁判への傍聴結集を呼びかけた。動労千葉を支援する会の織田陽介事務局次長が、解雇撤回判決を求める署名の拡大を訴え、特に職場での取り組みは闘う労組づくりのテコになると力説した。
動労千葉の渡辺剛史書記長が、JRの4千人削減や職名廃止・業務融合化などの大合理化への最大の反撃は、動労千葉の組織拡大だと宣言した。同じく佐野正幸書記次長が、久留里線廃線に対し、12月4日に久留里現地で地域集会を開く方針を打ち出した。
動労西日本の山田和広書記長が広島県三次(みよし)市で行われた芸備線廃止反対集会の成功を報告した。内房線と地域を守る会の朝生進さんが、ローカル線切り捨てを許さず地域で共に闘うと表明した。
動労総連合・新潟の杉野彰委員長は、豪雨で被災した米坂線と磐越西線の設備維持を自治体に押し付けようとするJR東日本と、軍事輸送で延命を図るJR貨物に怒りを示した。

■韓国・民主労総と固く団結

韓国・民主労総の代表団が満場の拍手の中で登壇した。ソウル地域本部のイヒョンミ首席副本部長が、ユンソンニョル政権の労働改悪、民営化、非正規職化に立ち向かうと表明した。そして、改憲・再武装を進める政府と闘う日本の労働者との固い連帯を約束した。
アメリカ・労働者党建設統一戦線委員会のスティーブ・ゼルツァーさんは、青年労働者が続々と労組を結成し社会主義に展望を見出す情勢下、労働者党建設の決意を示した。
在日ビルマ市民労働組合のマテンテンウ書記長は、ミャンマー軍事政権とそれを支える日本政府を弾劾、日本政府による国軍支援をやめさせるため、日本の労働者の力の結集を訴えた。
滞日外国人労働者が、命を平然と踏みにじる日本の入管体制に怒りを示した。

改憲・戦争阻止を闘う各地の人々が登壇。高山俊吉弁護士が「労働者が闘えば戦争は止められる」と訴えた(東京。日比谷野外音楽堂)

●戦争を絶対止める

改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士は、「資本主義は必ず戦争を起こす。だから資本によって搾取されている労働者が闘えば戦争は止められる」と声を強めた。
国鉄闘争全国運動呼びかけ人の宮城盛光さんは、戦時さながらの沖縄で安保粉砕へ闘うと表明。改憲・戦争阻止!大行進神奈川の船木明貴さんは、横須賀基地のある神奈川で職場・地域から戦争反対を貫くと述べた。8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は、切迫する核戦争絶対阻止と来年5月の広島G7サミット粉砕を訴えた。
3・11反原発福島行動共同代表の椎名千恵子さんが、放射能汚染水海洋投棄阻止へ、来春3・11福島行動への結集を呼びかけた。
星野全国再審連絡会議の星野暁子さんは、でっち上げ弾圧粉砕へ闘う大坂正明さんの無罪獲得と、星野文昭さん虐殺の責任を問う国賠訴訟の勝利を訴えた。
杉並区議会議員の洞口朋子さんは、反戦を最大の焦点として来年4月の区議選に打って出ると宣言した。
東京の郵政非正規労働者が、郵便事故の責任をなすりつけられての不当な処分への怒りを語り、パワハラが横行する職場を安心して働ける職場に変えるために闘うと決意を述べた。一陽会労組の坪井静委員長は、戦時下でこそ「医療と戦争は相いれない」ことを鮮明にして闘うと表明した。
全学連の赤嶺知晃委員長は、実力闘争を復権させた安倍国葬粉砕闘争の歴史的地平を確認し、階級的労働運動と連帯して改憲・戦争阻止へ全力で決起すると宣言した。

2200人の参加者が、戦争絶対反対を貫き階級的労働運動の大飛躍へ全力で闘うことを誓い合った(東京・日比谷野外音楽堂)

国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが集会をまとめ、春から3労組声明への賛同を組織し、賛同人とともに集会のあり方を模索してきたこと、3年ぶりに海外代表団を招いての集会になったことの2点を今回の成果として確認した。
集会後、参加者は銀座を通り東京駅に向かうデモに出た。「戦争反対! 岸田政権打倒! 闘う労働組合をよみがえらせよう」のシュプレヒコールを響かせて進むデモ隊に、沿道から熱い共感が寄せられた。

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