韓国・オプティカル労組 雇用継承求め高空籠城 強制執行阻む
緊迫した攻防に突入
雇用継承を要求して2人の女性組合員が高空籠城(ろうじょう)中の韓国オプティカルハイテック支会に対し、会社側の労組事務室引き渡し命令申請を裁判所が認めたため、強制執行をめぐる緊迫した攻防に突入している。
高空籠城40日目の2月16日、裁判所の執行官を迎え撃つ実力闘争が始まった。工場正門に設置された3㍍のやぐらの上で解雇者5人が、体を鎖でやぐらに結び付けて決死の覚悟で座り込んだ。工場前には前夜から集まった民主労総組合員、市民、宗教者など千人が「労働者の生存権を踏みにじる強制執行をやめろ」「高空籠城を死守し悪質な日東資本を許すな」と強制執行を絶対に阻止しようと正門を封鎖していた。
午前9時から開かれた集会の最中9時20分、裁判所執行官とオプティカル清算人が現れた。オプティカル支会のチェヒョンファン支会長が執行官に「現在、労組事務室の仮処分(撤去工事妨害禁止など)決定に対する異議申し立て中であり、強制執行は認められない。日本企業の食い逃げに対し、裁判所の責任はないのか!」と詰め寄った。
攻防の末、執行官らは執行作業の安全が確保できないと撤退した。大勝利だ!
だが会社側はあくまで交渉を拒否し、損害賠償と強制撤去で労組に屈服を迫っている。絶対に許せない!
韓国オプティカルハイテックは、日東電工(本社・大阪市)が100%株式を持つ日本企業だ。クミ(亀尾)市から土地代50年無償、各種税制の優遇を受け2003年にクミ工業団地で設立。主に液晶ディスプレイの偏光フィルターを生産し、ばく大な利益を上げてきた。しかし一昨年10月4日に火災が起きると、火災保険金1300億㌆(約140億円)を得ながら1カ月後に清算を決定し、労働者を整理解雇。組合員11人が同じ日東電工の100%子会社であるピョンテク(平沢)工場での雇用継承を求めて闘っている。
同じクミ工団で闘う旭非正規職支会、KEC支会は、オプティカル支会を全力で支援し共に闘っている。AGC、東芝や日東電工など名だたる日本企業が、韓国が今も植民地であるかのように労働者を搾取・収奪している。今こそ日韓労働者の国際連帯闘争で、新たな戦争当事者として中国侵略戦争に突き進む岸田政権もろとも極悪の日帝企業を打倒しよう。
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