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ルーマニアで自動車労働者が無期限スト突入

romania_streikdacia.jpg 3月下旬から、ルーマニアの都市ピテシュティ(ブカレストから北西に120??)にある仏ルノーの子会社ダシアの自動車労働者1万3000人のうち1万人が無期限のストライキ闘争に決起している。彼らの要求は、42%の賃上げや冬季一時金の支給などだ。 ストライキはきわめて威力のあるもので、3月下旬以来同工場の全生産をストップさせている。経営側は訴訟に訴えたり、賃金をストップしたりしてストをつぶそうと躍起になっているが、労働者はそれに抗して頑強にストを闘い抜いている。

 

 この工場の平均賃金は280ユーロ(約4万5000円)で、法律で定められた最低賃金160ユーロしかもらわない労働者が3000人もいる。280ユーロないし160ユーロというのは、フランスのルノーで働く労働者の賃金(2200ユーロ)の13%ないし7%でしかない。他方で、ルーマニアの物価水準は、同国がEUに加盟(2007年1月)して以来急速に西ヨーロッパ水準に近づきつつある。
 この事態が象徴的に示しているものは、西欧帝国主義が旧スターリン主義圏の中東欧を植民地のように利用し、うまい汁を吸っているということだ。2007年だけでもダシアは、売り上げを68%も伸ばし、1億5000万ユーロの利益を獲得した。これにたいして親会社のルノーは前年比で1・8%の売り上げ減だったのである。
 ルーマニアでは今年になってから運輸労働者、エネルギー関係の労働者、教職員などが次つぎにストに立ち上がっている。要求は、大幅賃上げや社会保障解体反対などだ。このような闘いは、ルーマニアばかりではない。ポーランドの医療関係者・看護師、ブルガリアの教育労働者、ハンガリーの鉄道労働者も、この数か月間にストに決起している。
 NATOやEUの東方拡大の背後において、中東欧旧スターリン主義圏の労働者階級が新たな敵=国際帝国主義の資本にたいして新たな闘いに立ち上がっている。

 

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