イギリスで70年ぶりの精油所スト、パイプラインが稼働休止
イギリス北部のエディンバラ(スコットランドの首都)近郊のグレンジマウス精油所(英企業INEOSに所属)で、1200人の労働者が4月27日・28日と48時間ストに決起した。精油所でのストは、イギリスではじつに70年ぶりのことだという。最大の要求は、年金問題での改善だ。労働者とその家族は、27日、精油所の前で集会とデモをおこない自分たちの要求をアピールした。
ストのため、同精油所から北海石油を油送する石油メジャーBPのフォーティス・パイプラインは稼働休止に追い込まれた。フォーティス・パイプラインはスコットランドで唯一最大のパイプラインで、イギリスの石油・ガスの40%を供給している。BPは、「稼働休止で、70か所の海上油田掘削基地で操業停止や減産を行う可能性がある」としている。(写真 70年ぶりのストライキに入ったイギリス労働者のデモ。)
ストは、イギリス北部でのガソリンの買いだめや石油価格の上昇など大きな影響を広げている。2日間のストであったが、精油所が前のようにフル稼働するためには数週間かかる模様だ。
今回の精油所労働者の闘いが、4月24日の英40万全国ストの激震の影響を受けているのは間違いない。また、たった1200人の労働者がイギリスの石油・ガス供給の40%をぶっ止めて帝国主義経済をグラグラに揺さぶってしまうという事実の中に、労働者階級のもつ巨大な階級的実力がはっきりと示されている。イギリスの労働者階級は、階級的自信を深めながらさらに前進している。(よ)
(写真 精油所を背にした労働者)
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