1. HOME
  2. ブログ
  3. 中国・延安で石油労働者が非正規職化攻撃阻止を掲げデモに決起

中国・延安で石油労働者が非正規職化攻撃阻止を掲げデモに決起

s20121209a-1.jpg 中国で、8月から9月にかけてストライキを闘った延煉サービス会社(延煉実業グループ企業総合サービス会社、延安市にある)の労働者の闘いは、労働者の非正規雇用化(派遣労働者化)に反対し、「期限の定めのない労働契約」を要求して、依然として不屈に続いている。会社はストライキに追いつめられる中で、旧来の雇用契約を破棄して、本年12月末日までに外部の人材派遣会社との新たな労働契約を結ぶように労働者に要求してきた。この暴挙に対して延煉サービス会社の労働者数百人は、12月5日午後2時に会社の入り口に集まりデモに決起した。「労働派遣を阻止する。法によって人権を守り、同一労働・同一賃金を実現しよう!」という横断幕(写真)を高々と掲げ、十数年にわたって働いてきた労働者の派遣労働者化を阻止しようと、怒りの声を上げたのである。 

s20121209a-2.jpg この派遣労働者化は、延煉サービス会社の実質的な親企業である延安煉油工場会社が所属する陜西延長石油グループ(国有大企業)の4万人の労働者の派遣労働者化計画の一環とされており、その大合理化攻撃、非正規雇用化攻撃に対するすさまじい怒りの行動となったのである。延煉サービス会社の労働者たちは、中国スターリン主義の御用労働組合である工会が当局と一体となって彼らの闘いに敵対する中で、全国に支援を訴えて闘い続けており、非正規雇用に反対する中国の労働者たちの連帯をかちとろうとしている。
 こうした中国での非正規雇用化の攻撃は、中国経済の危機が進行する中でさらに激しくなっている。特に国有企業やその関連企業での非正規雇用化、派遣労働者化が顕著に進んでいる。今回の事態は、こうした中国経済の危機の表現であるとともに、リストラと非正規雇用化攻撃に対する労働者の闘いが力強く始まっていることを示している。
 一方で中国での日本の自動車産業の危機は、膨大な中国の労働者の失業・リストラ問題と直結してs20121209a-3.jpgおり、労働争議を続発させている。工場の移転に伴う一時帰休や非正規雇用化に反対して11月16日から始まった汕頭矢崎総業(自動車部品工場)での労働者の大ストライキは、同月27日に会社側が労働者の要求に対する善処と、労働者を殴打した日本人管理者らの「処分」を約束したことで28日に一旦終結したが、しかし情勢は流動的であり、年明けの再争議もありえるのではという状況になっている。
 さらに11月26日には、やはり自動車や電子機器用の部品などを製造している広東省深せん市の日系・秩父精密産業でストライキが爆発した。やはり工場の移転に抗議し、それに伴う保障を求めての連日のストライキとなり、工場側との協議が成立した30日まで続いている(写真②は「腹黒い社長を打倒する。私たちの合法的権益を返せ」の横断幕を掲げてストに立つ秩父精密産業の労働者たち。写真③は「徹底的にストライキを闘う。決して妥協しない。私たちの合法的権益を返せ!」と書かれた横断幕)。こうした連続的な自動車関連企業でのストライキには、明らかに中国経済の危機と、釣魚島問題を契機にした「反日」運動の影響による日系自動車産業の行きづまりが反映している。自動車産業は現代帝国主義の基幹産業そのものであり、この中国市場での危機、中国市場での自動車をめぐる帝国主義争闘戦の敗北は、日帝経済の危機に直結している。
 非正規雇用とリストラに反対する労働者の決起が、バブル崩壊への突入の中で、中国でも次々と爆発している。「非正規職撤廃」「外注化阻止」の闘いを一層力強く推進し、中国の労働者との団結をかちとっていこう!(K)
 

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択