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農地裁判で市東さんがNAAの「請求一部放棄」を徹底弾劾

s20121211a-1.jpg 12月10日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で市東孝雄さんの行政訴訟・農地法裁判が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟をはじめ、労農学市民が傍聴席を埋め、全力で闘いぬいた。
 この日は予定されていた萩原進事務局次長の証人尋問が延期となり、口頭弁論となった。成田空港会社(NAA)は12月7日付で突然「請求の一部放棄書」を出し、“市東家が一度も耕したことのない土地”として当初から土地の特定の誤りが問題になっていた「南台41-9」について「請求を放棄する」と言い出したのである。しかもその理由はというと、「NAAが占有を回復したから」というふざけきった言いぐさだ。 

s20121211a-2.jpg 午後1時30分に開廷すると、ただちに市東さんが発言をもとめて立ち上がった。「南台の畑の耕作について不当であるかのように言われてきたが、結局私が間違っていなかったことを認めるのか。それならNAAに対し謝罪することを強く求める」と怒りをたたきつけた。NAAの代理人弁護士が「請求放棄の理由については放棄書の通り」と居直りの弁を述べると、傍聴席から一斉に強烈な弾劾が浴びせられた。
 さらにNAAは、団結街道沿いに建てられている監視やぐらを明け渡し対象物件に追加するという「訴えの変更」を申し立ててきた。NAAが明け渡しを求めている対象物件の中には、大看板ややぐらなど反対同盟が所有しているものが4件ある。市東さんに「明け渡せ」と迫り破壊・撤去をもくろむことなど許されない。反対同盟顧問弁護団は「変更」は断じて認められないと突きつけた。
 さらに弁護団は、食糧を生産する農業こそがもっとも公共性を有するものであり、NAAや千葉県が「空港の公共性」を振りかざして、農地を取り上げ農民の生活を破壊することの違法性を明らかにした。
 この日多見谷裁判長は双方に書面の提出を促しただけだったが、拙速審理で早期結審・早期判決をもくろむ姿勢はまったく変わっていない。次回期日、来年2月4日に萩原進さんの証人尋問を行うことを確認し、閉廷した。
 近くの会場で、伊藤信晴さんの司会で総括集会が開かれた。冒頭に市東さんが立ち、気迫を込めてあいさつした。「NAAはあれだけ私の耕作が不当だと言って裁判にかけておきながら、紙っぺら一枚で“放棄した”と言う。謝る気もまったくない。絶対に許せない! 来年はもっと攻防が激しくなるでしょう。今年以上に皆さんにも傍聴に、現地にも来ていただいて、ともに闘いたいと思います」。この決意に参加者全員が熱い拍手で応えた。
 葉山岳夫弁護士をはじめ、弁護団が法廷の応酬を解説し、NAAの違法で身勝手きわまりないやり口を断罪した。質疑応答ののち、動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言を行った。動労千葉の滝口誠さんは、鉄建公団訴訟控訴審勝利への決意を表し、国鉄闘争、反原発闘争と一体で2013年の三里塚をともに闘う意気込みを明らかにした。
 2月4日の萩原さん証人尋問に続き、2月18日には市東さん本人の尋問が行われる。全力で傍聴に、また現地攻防に駆けつけ、市東さんの農地を絶対に守りぬこう。(TN)

★裁判日程
◎団結街道裁判 12月18日(火)午前10時30分開廷 千葉地裁(傍聴券抽選のため1時間前に集合を) 

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