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ギリシャでゼネスト、労働者と学生の闘いが大合流

 警察による少年射殺以来全土で青年・学生が暴動的闘いに決起しているギリシャで12月10日、ゼネストが闘われた。500万人の労働者のうちじつに250万人が参加した。公共部門も民間部門も包括し、鉄道・航空・地下鉄・バス、学校・病院・銀行、政府の省庁もストップさせた壮大な闘いだ。このゼネストは前回10月のゼネスト直後にすでに設定されており、主な闘争目標は民営化反対、賃金・物価・年金・社会保障問題などであったが、少年射殺事件をへて急速にカラマンリス政権打倒―体制打倒の闘いにのぼりつめている。(写真はゼネスト当日、アテネでのデモの先頭に立つ青年労働者・学生)


 重要なことは、ここでも体制内指導部との闘いが成否を決めるということだ。ギリシャ共産党は、学生の闘いを「覆面した連中の無法な暴力」などとけたたましい非難を開始した。ゼネスト当日、首都のアテネでは1万5000人の労働者がギリシャ国会横を通る都心デモを貫徹したが、これも組合指導部が政府の要請を受けてデモを放棄したのに対し、ランク&ファイルの労働者たちが「学生たちがアテネでもテッサロニキでもどこでも血を流して毎日闘っている。それに連帯できなくて何がゼネストだ!」と制動を振り切って街頭に出たことで実現されたものだ。
 EUの失業率はこの10月で平均7・1%、それが25歳以下となると15・9%にはね上がる。最悪がスペインで12・8%(25歳以下は28・1%)、次がギリシャだ。デモに立ち上がった青年労働者は「1か月に800~1000ユーロ(約10万円前後)稼ごうと思うならダブルジョブをしないと」「大学で学士号・博士号を取ったけどファミレスで皿洗いをして働いている。若者に未来の可能性というものがない」と怒りを語っている。
 大学・高校の占拠(今ギリシャでは多数の大学、100におよぶ高校が学生たちに占拠されている)とゼネストの結合、労働者・学生による街頭の圧倒的制圧と警察力の粉砕は、今や巨大な革命情勢を切り開き始めている。(こ)

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