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「故郷を守れ! パラキシレン反対!」 雲南省で大規模デモ、警察隊と激突

20130517a-1.jpg 5月16日、中国雲南省の省都昆明市で、中国石油雲南製油工場建設プロジェクトに反対する1000人を超える労働者、学生・市民のデモが行われた。
 この工場ではポリエステル繊維や PET樹脂などの生産に必要なPX(パラキシレン)の生産が行われると見られており、雲南ではこの間反対の声が高まり、5月4日にも大規模なデモが行われていた。また中国全体でも、このPX生産が環境と人体に及ぼす影響に労働者、学生・市民が抗議して、大連や寧波などで大規模な反対運動が闘われ、操業停止や建設計画の撤回などに追い込んでいる。 

20130517a-2.jpg20130517a-3.jpg 昆明の労働者・学生は、市の中心部で警察隊と激しく激突。一歩もひるまずに徹底的に建設工事の強行を許さず、計画の撤回を要求して闘った。「わが子には、特別な手当ても無い。国外に逃げる金も無い。だが、わが子には健康はどうしても必要なのだ」と書かれた横断幕が掲げられ、「昆明はPXを拒否する」「故郷を守れ!」と訴えた。
20130517a-4.jpg20130517a-5.jpg 世界恐慌を背景に、中国ではすさまじいバブル経済の崩壊が始まっているが、中国政府はこれをさらなるバブルを進めることで、破局的に乗り切ろうとしている。この結果、とりわけ地方政府は巨額の債務を抱え、いつ連鎖的な金融恐慌が起きてもおかしくない状況に入りつつあり、それは同時に世界恐慌の一挙的進行の引き金になろうとしている。このバブル経済の破局的な推進は、まさに乱開発の進行であり、農民や労働者の土地や家屋の激しい規模での収用と、政20130517a-6.jpg府と資本によるさまざまな大型工業プロジェクト計画の展開であり、それがすさまじい環境破壊を引き起こしているのである。今中国各地で爆発している環境破壊と工業開発プロジェクトへの抗議行動は、まさにこうした中国の政治と経済の危機、大資本が労働者階級の環境も含めた生存権を奪おうとしていることに対する、「生きるための」怒りの決起そのものである。
 それはまさにフクシマの怒りと同じ怒りであり、労働者階級の階級的怒りと一体で、この社会を根底から変えていこうとする力である。命も環境も破壊する国家権力と資本を打倒するまでやまない闘いである。帝国主義とスターリン主義の末期的な政治に対する労働者階級の命を懸けた叫びそのものである。
20130517a-8.jpg 中国各地で連日のように労働者のストライキが次々と爆発しているが、こうした労働者の現場での闘いと一体で、乱開発と環境破壊に抗議する闘いが労働者、学生によって各地域で激しく闘われているのである。
 反原発、フクシマとの連帯は、同時に中国の環境破壊と闘う労働者との団結の道であり、それは同時に「外注化阻止・非正規職撤廃」の闘いと一体の闘いである。反原発闘争、国鉄闘争を闘いぬいて、中国の労働者階級との国際的団結をつくりあげていこう!(K)

 写真は、最初の6つが、5月16日のデモ、最後の一枚は、5月4日のデモです。 

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