柏崎刈羽原発運転再開絶対阻止! 東電へ緊急抗議行動
東京電力は、新潟県中越沖地震で原子炉が停止していた柏崎刈羽原発の7号機の運転再開を地元自治体に申し入れ、それを突破口に全号機の稼働を狙う攻撃を公然と開始した。運転再開を絶対許すな! 8・6広島-8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会は3月3日夕刻、都内の反核団体とともに新橋駅近くにある東電本社前に駆けつけ、寒さをぶっとばして抗議行動を展開した。各団体から東電資本に対し申し入れがおこなわれた。反戦反核統一実行委は三角忠事務局長が7号機の運転再開中止を求める以下の声明書を格調も高く読み上げた。
申し入れに事務的に対応してすませようとしていた対応係員はうつむいて聞かざるをえなかった。労働者人民の怒りに包囲され、原発稼働になんら確信も展望もなく、金もうけと核武装化のためにのみ運転再開を強行しようとする東電など一握りの日帝支配階級。参加者全員が東電資本への怒りもあらたに「運転を再開するな!」のシュプレヒコールを叩きつけた。(K・W)
■柏崎刈羽原発7号機の運転再開の中止を求める声明書
2007年7月16日、新潟県で中越沖地震が発生し、地元の労働者人民が甚大な被害を受けた。この地震の直撃で柏崎刈羽原発では、全号機の建屋や機器類が無数に損壊し、ヨウ素などの放射能が大量に放出された。黒煙をあげる変圧器、波打つ敷地内道路、1㍍以上の地盤沈下、激しく揺れて飛び散る燃料棒貯蔵プール水、そして放射線を浴びながら汚染水除去作業をする労働者たちの生々しい映像――私たちは、この事態を今もなおしっかりと記憶している。
ところが、東京電力は突如先月2月19日、7号機の運転再開を新潟県・柏崎市・刈羽村に通告し、「安全で災害に強い原子力発電所をめざし努力する」という、実にふざけた声明を一方的に発表した。中越沖地震は、「安全で災害に強い原発」などありえないことを、満天下に明らかにしたのではなかったのか? そもそも原発は現場労働者の被曝を前提に成り立っていることを私たちは知っている。東電資本と経済産業省原子力安全・保安院は、この期に及んでも「安全神話」にしがみつき、運転再開を強行しようとしている。絶対に許すことはできない。
地元の人びとをはじめ私たちは、原発立地周辺に多数の活断層があること、地盤が豆腐のように柔らかいことなどをかねてより指摘し、原発廃止を求めて闘ってきた。これに対し、活断層の存在を無視・過小評価し、地盤を堅固と偽りながら、地元民の反対の総決起を機動隊の暴力で弾圧し、原発建設・運転を強行してきたのが東電資本だった。真理と正義は、東電資本には一片もなく、私たち労働者人民の側に全面的にある。これがチェルノブイリ巨大事故一歩手前の07年柏崎刈羽原発震災事故で鮮明に実証されたのではないのか!
大恐慌時代が到来し「100年に1度の資本主義の危機」が叫ばれるなかで、「派遣切り」など労働者の大量首切り攻撃が襲いかかっている。労働者を食わせ住まわせることができなくなった資本主義はもう終わりだ。しかし、ごく一握りの資本家階級は、労働者への極限的な解雇・賃下げ・労働強化、そして戦争・核戦争によって生き延びようとあがいている。労働者支配の破綻のもとで軍部中枢から、前幕僚長・田母神のような「核武装・核戦争」を煽る極右勢力までが登場してきている。柏崎刈羽原発など原発・核燃料サイクルは、原爆材料のプルトニウム生産の基礎をなす。政府の原子力政策の根本目的が「平和利用」ではなく、自衛隊の核武装であることをむきだしにするもの――それが、労働者人民の生活・生命・未来を奪うこともかえりみず、運転再開に突っ走る東電資本の挙動にはっきりと示されている。チェルノブイリ、そしてアジア侵略――ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを絶対に繰り返してはならない。
資本主義に対する労働者階級人民の激しい怒りは臨界点に達している。原発運転再開攻撃に対する労働者の怒りも例外ではない。東電資本などの総本山・経団連に対し、労働者の怒りのデモが押し寄せはじめている。今日、資本主義の歴史的寿命は尽き、労働者が歴史の主人公となる時代が到来した。
東電資本関連のもとで働く労働者のみなさん! 資本と一体となって労働者の怒りを抑圧する連合などの御用組合執行部をぶっとばし、職場で仲間を組織し、全国で闘っている労働者と合流して、搾取と核と戦争のない社会をつくっていこうではありませんか。労働者はこの社会の圧倒的多数者である。アメリカでもヨーロッパでも韓国でも、そして日本で、世界中で、資本主義に対する労働者の反乱が始まっている。社会を動かしている圧倒的多数が一握りの搾取者のために賃金奴隷となっているこの転倒した資本主義社会に、国内外の団結の力でピリオドを打ち、みずからを解き放とう。私たち労働者階級は、東電資本・日帝国家権力の金もうけ・核武装化のための犠牲になることを、階級としての尊厳をかけて断固として拒否する。
東電は、ただちに柏崎刈羽原発の運転再開策動を一切中止せよ!
東電は、原発事故の危険を訴えてきた地元をはじめとする労働者人民に心から謝罪し、すべての原発を廃炉にせよ!
2009年3月3日
8・6広島-8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
この記事へのコメントはありません。