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ヨーロッパ主要都市でG20を前に抗議のデモ

 3月28日、ヨーロッパの主要都市で、間近に迫るG20金融サミットとNATO首脳会議に焦点を合わせて大規模なデモがおこなわれた。ロンドンやベルリン、フランクフルト、パリやウィーンなど合わせて10万人以上の人々が参加した。ロンドンの場合は、労組や諸団体など150組織の共催で4万人の参加だった(写真)


 ドイツの場合は、ベルリンで3万人、フランクフルトで2万5000人。ドイツ左翼党(旧東独スターリン主義党の後身でベルリンでは州政府の連立与党)や体制内労組のヴェルディ(統一サービス産業労組)、IGメタル(金属労組)などがおもな主催者だった。そのため、大恐慌との闘いを爆発させるのでなく、ガス抜きを行って闘いを体制内にとどめるという姿勢が見え見えだった。しかし、個々の工場・組合・青年組織・学生団体の中には、それを突き破って進むランク&ファイル勢力が成長していることもはっきりと見てとれた。
 ベルリンのデモに参加したある女性労働者(最近失職)は、「資本主義が引き起こした危機に私たちのお金をつぎ込むなんて反対。私たちの給料は下がるばかりで、お金持ちはますますお金持ちになるだけだもの。左翼党の人たちがパレスチナ支持じゃなくてイスラエル支持のデモに参加しているなんて絶対間違いよ」と言う。また、別の青年労働者は、「資本主義の枠内じゃ解決は不可能だよ。だって、資本主義は利潤第一主義だから。左翼党は資本主義を改良しようなんて言っているけど、そんな奴にこのデモに参加する資格はないんだ」と。
 ヨーロッパには今、フランスを始めとして政権と体制を根底から揺るがすゼネストの波がうち寄せている。しかも、これはまだまだ序の口だ。中・東欧の危機が今まさに雪崩を打って西欧に押し寄せようとしている。この革命情勢の急速な成熟の中でこそ、「左翼」の仮面をかぶる体制内派の必死の制動と敵対がきわめて凶悪なものとなっている。ドイツの左翼党がそうであり、フランスの第4インター解散と新党結成がそうだ。ヨーロッパの労働者階級にとっても、体制内指導部の打倒こそがゼネストから武装蜂起・革命勝利の決定的課題として焦点化している。(さ)
 写真はベルリンのデモ。横断幕の文字は「諸君ら(資本家)の危機にわれわれの金をつぎ込むな」

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