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 階級的緊張のもとギリシャで再び全国ゼネスト

 4月2日、ギリシャで再び三たび24時間の全国ゼネストが闘われた。同時に、首都アテネを始めいくつかの都市で大規模なデモも行われた(写真)。ゼネスト決行日として4月2日が選ばれたのは、その日にロンドンで行われるG20金融サミットに抗議するためだ。国内的には、右派カラマンリス政権が公共部門労働者の賃金凍結と年金改悪を狙っており、これが大きな争点となっている。ゼネストはギリシャの全労働者500万(ギリシャの人口は1065万)の半数を組織している2大労働ナショナルセンターが呼びかけ、100万人を超える労働者が参加した模様。


 このため官庁・学校はもとより、病院・銀行・鉄道・近距離交通・船舶などがほぼ全面的にストップした。国営オリンピック航空も140便の欠航となった。ゼネストの前日には、労働組合員が米シティバンクや英ブリティッシュ・エアウェイズのアテネ事務所を数時間にわたって実力占拠した。また、ゼネスト当日と翌日にはジャーナリストが一斉にストライキ行動に決起し、テレビとラジオのニュースは完全ストップ、新聞も発行されない状態となった。
 ギリシャでは08年に数度のゼネストが闘われ、12月の初めには警察がデモ参加の少年を射殺したために数十年来で最大の街頭闘争が1カ月にわたって闘われた。そうした極度の緊張状態がなお続いている中での今回のゼネストだった。参加者は、はっきりと「資本主義を粉砕せよ!」のスローガンを掲げるまでにいたっている(写真)。しかし社会党系や共産党系の指導部はフランスの場合同様、ゼネストを政府に対する圧力手段・交渉手段へと切り縮めてしまっている。そのことが支持を完全に失い存亡のふちに立たされているカラマンリス政権の延命を許している。
 ゼネストから武装蜂起、資本家階級の打倒と労働者階級による権力掌握のためには、体制内指導部の打倒が全世界どこでも緊急の課題となっている。(く)

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