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フォードの英部品工場で労働者が実力占拠闘争に突入

 フォードのイギリス工場で労働者の怒りの決起が爆発した。2000年にフォードから部品工場としてスピンオフ(資本分離の子会社化)した英ヴィスティオン社は、北アイルランドのベルファスト、ロンドン東方のバジルドン、ロンドン市内のインフィールドの、3つの工場の約600人をレイオフ(解雇)した。それに対して労働者たちは工場占拠闘争に突入した。
 (写真上はインフィールドの工場、写真下はバジルドンの工場で決起した労働者たち)


 労働者たちは、会社の施設売却を阻止するため、4月1日から1週間の工場占拠闘争(シットイン)で対抗。その結果、経営を交渉のテーブルにつかせる高裁決定を引き出し、いったんその工場占拠を解いた。そして、4月9日から24時間のピケットを張りながら交渉を続けてきたが、4月15日でその交渉も決裂した。フォードは「ヴィスティオンの労働者とは雇用関係はなく、2000年の協約に基づき責任以上のことをやっているつもりだ」と述べている。しかし1時間の猶予もないレイオフ通告に対し、労働者の怒りは激しい。労働者たちは一斉に「30年間も働いて年金なしなのか!」「俺たちを職場に戻せ!」「9年前の分離時には、賃金・労働条件は保障され、労働者は希望する条件のもとで退職できるという協約だったではないか!」と心の底から憤激の声をあげた。
 ヴィスティオン経営の自宅に対する闘争も始まり、イースター(復活祭)週末の4月12日にはフォードのショールームにピケが張られ、新たな工場占拠がベルファストのフィナジー工場で始まった。ヴィスティオンのUNITE労組は、米オーナー会社の解決金(解雇手当)16週分の提案を「はした金」として拒否した。
 米ビッグスリーの破滅的危機は世界をめぐり、世界大恐慌下の労働者の闘いに次々と火をつけている。(K・Y)

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