6・14闘争、2100人が渋谷大デモ
「国鉄1047名解雇撤回!労働者派遣法撤廃!改憲阻止!麻生内閣打倒!」を掲げて全国労働者総決起集会が6月14日、代々木公園B地区で開かれた。全国から2100人の労働者・農民・学生が集まり渋谷の街を揺るがす大デモを打ち抜いた。動労千葉と動労総連合、国労5・27臨大闘争弾圧被告団を始めとする国鉄労働者が、国鉄闘争を軸とする4大産別決戦の勝利の展望を体現してその最先頭に立った。また全発言者が法大暴処法弾圧への怒りを爆発させた。労働者と学生が一つになり、相互に強め合いながら激動的に闘いが発展し、弾圧への怒りを猛然と革命に転化する決定的な闘いの日となった。(写真集へ)
冒頭、連帯あいさつにたった三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長は、法大暴処法弾圧を弾劾し「青年、学生諸君! 君たちの未来は君たちがつくるんだ。奪われたキャンパスは奪い返すしかない。反対同盟は君たちとともに闘う」と熱いメッセージを発した。「裁判員制度はいらない!大運動」の高山俊吉弁護士は「改憲と戦争の時代とは、改憲と戦争を許さない闘いの時代だ。裁判員制度こそ改憲攻撃のど真ん中にあるものだ。全員が拒絶すれば制度そのものを廃止できる」と言い切った。 続いて万雷の拍手の中、法大文化連盟・洞口朋子さんが登壇した。洞口さんは「全員が完全黙秘・非転向で団結を固め、暴処法弾圧との第1ラウンドの闘いに完全勝利した。法大闘争には、戦争をぶっ止める団結がある。私はキャンパスに立ち続ける。正義は私たちの中にある」と新たな闘争宣言を発した。さらに「2009国際反戦共同声明」を動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が読み上げ、「いまこそオバマ打倒、麻生打倒に突き進む時だ」と述べた。
動労千葉の田中康宏委員長が基調報告に立ち、国鉄分割・民営化から全面的に始まった派遣法を始めとする攻撃の核心を明らかにするとともに、1047名闘争の前進と、闘う労働組合を復権する闘いが開く巨大な可能性を指し示した(要旨は記事の後に掲載)。
カンパアピールの後、緊迫する1047名闘争勝利にむけて3人の国鉄労働者が決意表明に立った。動労千葉争議団の中村仁さん、国労小倉地区闘争団の羽廣憲さん、国労5・27臨大闘争弾圧被告団の橘日出夫さん。奴隷的屈服をますます深め、求心力を失う4者4団体を圧倒する素晴らしい発言が続いた。この日は4者4団体などが社会文化会館(千代田区)で集会を開いていた。そのデモはわずか200人だ。
決意表明の後半には続々と青年労働者が登場し圧巻の発言が続いた。8・6大行動にむけたアピールを広島の青年教育労働者が行い、道州制・米軍再編攻撃と闘う沖縄の青年労働者、郵政完全民営化攻撃と闘う全逓労働者、道州制攻撃と闘う自治体労働者、教育労働者、医療労働者、合同労組の仲間、部落解放同盟全国連西郡支部の代表の発言が続いた。決意表明の最後に全学連の坂野陽平君(上智大)が登壇し、「私は本日をもって全学連委員長代行として最先頭で闘う」と宣言した。ス労自主の入江史郎委員長がまとめを提起、動労千葉の長田敏之書記長の音頭で団結ガンバローを行い集会をしめくくった。
代々木公園を飛び出した大迫力のデモ隊には、沿道から圧倒的注目が注がれ中高生、大学生、青年労働者の飛び入りが相次いだ。「やっとデモに出会えた!」と入ってきた女子学生もいた。青年労働者がマイクをとり「労働者をモノのように扱う社会なんかぶっつぶせ! 賃金奴隷の鎖をひきちぎろう!」と声高らかに呼びかけると、沿道の人だかりはどんどんふくらんだ。圧倒的な一体感の中を宮下公園までのデモを打ち抜いた。
●田中委員長の6・14集会基調報告
クライスラーが破綻し、GMが破綻し、資本主義体制は崩れ去ろうとしています。全世界の労働者が人間として生きられなくなっています。求められているのはこの社会の根本的変革です。労働者自身にこの社会を変える力があることを、どれだけ広く訴えて組織できるかが勝負です。
まず国鉄1047名解雇撤回闘争です。分割・民営化攻撃の渦中で何がおきたか。わずか6年間で20万人の国鉄労働者が職場を追われ、国労は24万人の組合員が4万人に激減しました。この20年余で1千万人を超える労働者が非正規職につきおとされました。いま労働者を襲っているすべての事態が国鉄分割・民営化から始まりました。だから1047名闘争は絶対に譲れない闘いなんです。
にもかかわらず情勢に負けてとんでもない屈服がおこっている。4者4団体派です。自民党との裏での折衝だけが彼らの唯一の方針です。こんなことをやるためにわれわれは22年間、闘ってきたのではない!
道州制攻撃の中で、国鉄方式ですべての公務員労働者をいったん解雇し、その恐怖で労働組合をがたがたにしていく攻撃が始まろうとしている。これは戦争への道です。この重大な時になぜ屈服するのか。民営化された郵政を見て下さい。闘えば勝利できる展望が開かれています。百戦錬磨の1047名闘争団が先頭に立って全国の仲間に団結を呼びかけたら5万人、10万の団結ができる時代が来ています。
次に労働者派遣法の問題です。これだけ派遣切りが問題になっているのに、自民党政府は何一つ現実を変えず、もっと労働者の首を切ろうとしています。ここでも問題は連合、全労連の腐りきった役割です。電機連合は「国際競争力が失われる」と言って製造業派遣の禁止に反対する声明を出しました。われわれの課題は労働運動を根本から変革し、闘う労働組合をつくり直すことです。
さらに戦争の問題です。1929年の大恐慌は第2次世界大戦に突入するところまで行きました。これが資本主義です。戦争を阻止できるのも、戦争への道を進めるのも労働組合です。逆に言えば労働組合には社会を動かす力があるのです。
明日、法大弾圧に対する労働者と学生の連帯闘争を呼びかけました。法大で起きていることは歴史的な事件です。1925年の京都学連事件の2年後に日本共産党が一斉検挙され、戦争につき進んでいったのです。
いま全世界で、支配階級と労働者・学生・市民とが、力と力で衝突しています。これが時代の基調です。真に歴史選択が問われる時代が来ています。負けたら戦争です。この課題を真っ向から受けて立ち、労働者の力を信じ、団結を広げ、闘いに立ち上がることです。労働組合を甦らせるために職場で組織し、組織し、組織することを訴えて基調報告とします。
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