サンヨン自動車無期限スト平沢工場前で整理解雇粉砕決意大会
ストライキ40日目の7月1日午後1時、韓国サンヨン(双龍)自動車平沢(ピョンテク)工場の前に金属労組、保健医療労組など3000人が集まって「整理解雇粉砕決意大会」が開かれた。塗装工場に籠城している金属労組サンヨン自動車支部組合員らは屋上に上って赤旗を林立させ、「全雇用死守」「解雇は殺人」などのノボリを掲げて、集まった労働者に元気な姿を見せ、決意大会に呼応した。当初、決意大会は工場内で開催する予定だったが、警察部隊5000人が厳戒体制を敷き、正門と裏門など工場周辺を包囲し、工場内への立ち入りを阻止していた。(写真集へ)
6月30日から塗装工場を会社側が断水していた。この卑劣な兵糧攻めには怒りはふくらむばかりだ。金属労組が用意した500㍉リットルのミネラルウォーター7000本とアイスクリームが籠城中の組合員らに差し入れられた。正門から「砦」である塗装工場へ、これには警察も資本も手を出せなかった。夏の日差しの中、砦の上で翻る赤旗が燃え上がっているように見える。
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6月16日、会社側が組織した官製デモによる工場内侵入攻撃を家族を先頭に打ち破った後、18、19日と労使交渉が行われたが進展せず、会社側は23日からスト破壊の出勤デモを再開し、工場への突入を狙った。まさに緊迫した連日の攻防が続いた。
それが頂点に達し、26日昼から27日夜まで2日間にわたる物理的衝突に発展した。平沢工場はまさに戦場と化した。鉄パイプ、消火器、重機などで武装した役職員や用役チンピラがついに工場内になだれこんだのだ。これを迎え撃った組合員らもヘルメットと鉄パイプで応戦。火炎ビンも飛んだ。労組は「塗装工場」を砦と構え、工場内の各所で激突を繰り返した。深夜2時の襲撃にも決死応戦、これを撃退した。その間、70人を超えるケガ人が続出する中、労組は家族とともに果敢に闘いぬいた。
27日夕刻からは警察は労組幹部の連行作戦に打って出た。家族や労働者らがスクラムを組んで阻止線を張り、警察と対峙した。
いつまで続くのかと思われた攻防戦だったが、先に根を上げたのは会社側だった。27日午後10時45分、会社側は突然、用役・チンピラなど4000人の侵入部隊を撤退させたのだ。
サンヨン自動車の法定管理人らは会社破産を目論んでいる。しかし、金属労組サンヨン自動車支部組合員は1000人の団結を維持し、今も塗装工場に籠城中だ。家族も一丸となって感動的に闘いぬいている。資本主義はもう終わりだ。やつらには何の解決策もない。自らの力で未来をつかもうと闘うサンヨン自動車金属労働者の闘いこそ、この時代に労働者がいかに闘うべきかを示している。これこそ労働者階級の歴史的勝利だ。(M・J)(写真集へ)
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