法大に登場した右翼を300人の学生で包囲!
大学と戦争をめぐる激突、戦争翼賛と戦争反対の対決が大学キャンパスでついに開始されました。「反戦やりたいなら中国へ行け」「反戦は大学で言うことじゃない」「日本共産党だって日本の領土だと言っている」――10月11日、法大市ヶ谷キャンパスに2台の右翼街宣車が来たのです。これに対し、300人の法大生が正門前に出てきて街宣車を取り囲む形になりました。「右翼相手にがんばってるな」「もっと言い返したらいいのに」「右翼は戦争ありきなのかな?」「北朝鮮が攻めてきたらどうしたらいいのかな」ビラ配りをしていた洞口さんと活発な議論がまきおこり、ビラもドンドン受け取られていきました。私も演説を行い、今週行う法大包囲デモや11月集会を訴えました。そして「これが戦争の現実であり、学生がキャンパスで反戦を訴え議論し行動することは当たり前のことなんだ」とアピールしました。
その対極にあったのは、許しがたい当局の態度です。日ごろ、私たちの演説に「授業妨害」を叫んでいますが、右翼街宣車の授業時間中20分にわたるがなり声には一切抗議することはありませんでした。私たちの演説・ビラまきを「平穏な教育研究活動の妨害」を掲げて弾圧している当局の化けの皮が完全に剥がされた瞬間でした。授業時間中の右翼演説には一切抗議しない一方で、私たちの演説が1秒でも授業時間に入るとすぐさまガードマンが来て弾圧。そして正門を封鎖する始末。私たち以外の学生が右翼の前にさらされようともそんなことは当局にとってはどうでもいいことなのです。さらには大学キャンパスが授業時間中に右翼に蹂躙されていることに対して、見てみぬ振りをするか傍観している教授たち。常日頃、平穏な教育研究活動を声高に叫んでいる教授も教室内で「憲法」や「人権」を教授している教授も、右翼の暴力を前にして何もすることができない。これが「研究なのか?」暴力の前では無力になる「学問」って何なんだ!? 大学が戦争に加担していく姿を実感した瞬間でもあり、学生のラジカルさも改めて実感した瞬間でもありました。戦争を賛美する右翼に対して行動したのは学生のみだったからです。
心の中で反戦を祈っても、どんなに立派な理論をもっていても、今回のようにいざ戦争賛美の勢力を前にして自分自身が、大学がいかなる態度をとるのか――戦争反対、戦争阻止の闘いはいつの時代も実力行動だと実感しました。私たちは実現不可能な理想を掲げているわけではありません。労働者のストライキで戦争を止める、国際連帯の力で戦争を止める、それを実践している労働組合が日本にもあり、世界からも来る――これが11月労働者集会です。
領土問題を通して、戦争に突き進む菅政権に対して、大学と学生のあり方と生き方が問われている時代です。戦争と大失業の時代とは敵の側が「中間」という選択肢を排除した時代であり、すべての人がいかなる態度をとるのか敵の側から突きつけられる時代でもあります。だからこそ私たちはすべての学生に「この道を行こう」「ここに展望がある」と11月集会を訴えていきます。魂と魂がぶつかり合う議論をもっと開始していこう。(法大・倉岡雅美)
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