市東さん耕作権裁判、NAAのウソを完全に暴き追いつめる!
1月24日、千葉地裁で三里塚反対同盟・市東孝雄さんの耕作権裁判が開かれた。
成田空港会社(NAA)はこの期に及んで、「市東さんの畑につくられている堆肥場のコンクリートが訴状に記載された位置より40センチはみ出しているから、明け渡し範囲を広げコンクリートの撤去を求める」と訴状変更を行ってきた。こんなものは1センチどころか1ミリも認めることはできない! そもそも農民が耕している畑を「明け渡せ」などと高飛車に迫る訴訟を起こしながら、NAAは肝心の位置特定が誤っているという致命的事実を反対同盟側から突きつけられ、立ち往生しているのだ。
顧問弁護団は焦点の土地「南台41―9」について市東家がこれまでまったく耕したことがなく、元反対同盟副委員長の石橋政次氏の家が屋敷と一体で使ってきた事実をあらためて突き出し、NAAに対し誠実に求釈明に答え、隠し持っている用地売買の交渉記録をすべて提出するよう強力に迫った。ところが白石史子裁判長は書面の提出期限をおざなりに確認するだけで、反対同盟側に向かって「錯誤についての主張はこれで終わったのか」などと言い出す始末だ。 ただちに弁護団が猛然と反論をたたきつけた。肝心な点でNAAが卑劣なだんまりを決め込んでいるかぎり、反論が「終わる」はずがない!
ここで弁護団が、1月15日に土地の旧地主である藤崎政吉の自宅を訪れ面接・聞き取り調査を行ったことを明らかにした。そこで藤崎は、NAAが土地特定の根拠として提出している「境界確認書」「同意書」について自分は立ち会っていないし、関与していない旨述べた。そしてNAAが「当時直接交渉にあたった担当者はすでに亡くなった」ことを理由に「釈明しない。記録も出さない」と居直っていることに関連して、藤崎は「ほかにも法理哲二も(交渉に)来ていた」と存命中の用地買収交渉担当者の名を挙げたのだ。
NAAよ、もう逃げられないぞ! 「すべて藤崎が取り仕切ってやったこと」とのストーリーは根本から破産した。「担当者は死んだのでわからない」との白々しい弁明は完全にうそだと判明した。「同意書」「境界確認書」の証拠価値はゼロ、いやマイナスだ! 観念して交渉記録を一切合切提出せよ。
顔色を失いうつむくばかりのNAA代理人弁護士に対し、反対同盟と顧問弁護団、傍聴席の労農学は、今後さらに容赦なく追及する意志をたたきつけた。次回期日は4月18日。
閉廷後に弁護士会館で記者会見と集会が行われた。冒頭に市東さんがあいさつを述べた。「昨年はみなさんとともに裁判闘争で押しまくった。今年、現地には現闘本部撤去、第3誘導路建設という厳しい攻撃がかかってくるが、これまでを上回る闘いで力強く進んでいきます」。この揺るぎない決意に参加者全員が惜しみない拍手を送った。
現地では、切り回し道路のやみくもな工事の破産ぶりが露呈している。いったん舗装したアスファルトを10メートル分もはぎ取り廃棄するという失態を演じているのだ。敵のあせりは裁判でも工事でも深刻だ。今こそ廃港に向け攻め立てよう。2・4現闘本部裁判【2月4日(金)午前9時15分に日比谷公園霞門集合、霞が関デモ。11時開廷、東京高裁】に大結集を!(TN)
この記事へのコメントはありません。