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三里塚第149回一斉行動―企業優先、農家犠牲のAPC構想を暴露

一斉行動出発を前に反対同盟会議室前で打ち合わせを行う(12月14日 成田市天神峰)

三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は12月14日、149回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に事務局の伊藤信晴さん、太郎良陽一さん、支援連の仲間が集まり、朝の意思一致を行った。小雨が降る中、伊藤さんの提起が行われた。
伊藤さんは、空港拡張を進めるための「エアポートシティ構想」につらなる一連の事業が空港周辺で行われていることを指摘した。「成田ではサンワサプライなどの物流会社が進出、多古町ではオーストラリアの不動産会社・グッドマンなどの倉庫建設、芝山ではエンジンテストを専門とする航空関連会社の誘致の計画発表が言われている。さらには、空港隣接地では、大規模な造成構想が持ち上がっている。芝山町議会ではこれらの開発に対する質疑が予定されている。私たちも周辺住民の生活を破壊する乱開発を許さず、芝山町の動向を注視していこう」
最後に「がんばりましょう」。それぞれの担当地域のビラまきに打って出た。
今回用意された反対同盟ニュース第144号は、1面で12月10日にB滑走路北延伸・第3滑走路建設予定地で行ったフィールドワークの報告。2面では地元住民の生活をさらに破壊する「エアポートシティ構想」を暴露弾劾している。「空港を中心とした広域経済圏の創出」をうたい文句に、国は千葉県全域を「国家戦略特区」に指定し、先端産業や国際物流拠点づくりに農地転用規制緩和を進めている。「一握りの企業の利益のために豊かな北総台地が破壊され、農家はもちろん地元住民にさらなる犠牲」と、その反動性を暴いた。3面では宮古空港で島外避難の「実地確認」が行われたことを弾劾し、沖縄戦を繰り返すなと訴える。4面では、多古町住民の「地元住民の生活と健康を犠牲にする機能強化。いったい誰のための何のための経済発展なのか」との怒りの声。「この9月中旬からさらに飛行機の高度が低くなったが、国や成田空港会社からは知らせがない。誠意がある対応と言うなら住民に直接知らせることが必要なのではないでしょうか」と憤りを表明している。
この日の午前は強い雨。先々月に続き普段は援農で一斉行動に参加できない仲間も参加し、いつもより広い地域にビラを入れた。
多古町のある集落では、「自分は26年度の末に移転予定、移転先は世帯当たり100坪の制限がある」と語った。またある人は、「自分は十数町歩田んぼを請け負っているのでここに残るつもりだ」と表明した。グッドマンによる倉庫建設が狙われている集落では「説明会が何度か行われているが、移転・買収はまだ具体的には進んでいない。ただ後継者がいなくて農業に見切りをつけようという人もいる」と語った。
移転攻撃を受けている住民はみな空港拡張によって地域が分断され、人生設計が破壊されることへの憤り、くやしさをにじませた。
高市政権が中国に対する排外主義をあおり戦争に向かおうとしている情勢への危機感が住民の中でも広がっていることも実感した。
この日の一斉行動で反対同盟は激闘の25年を締め、「第2の開港」粉砕、機能強化阻止、来春新年デモ・団結旗開きへの成功へ突破口を開いた。(N)

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