イスラエルでついに史上最大の「100万人行進」!
9月3日、政府の新自由主義政策に抗議する「100万人行進」が大成功した。闘いは史上最大だった8月6日の30万人デモ(既報)をさらに上回る全国・全人民的大運動に発展している。
イスラエルの首都、テルアビブでは50万人が夜の街を行進し、「国家は破産だ! みんな家から出てこよう!」と参加を呼びかけ、「ビビは帰れ!」とネタニヤフ首相を弾劾した。ネタニヤフの家があるエルサレムでは警察発表でも5万人以上が集まり、ハイファでも4万人以上、その他の各地もあわせれば60万を超える人々が家賃、学費、医療費、そして食料の高騰に怒りの声をあげた。「すべての世代が未来を望んでいる」「社会正義を!」が共通のスローガンだ。
デモに参加した臨床心理学の実習生は「毎日働いても少しも楽にならない」「いくつも仕事をしないと生きていけない」と犠牲を労働者になすりつけてボロ儲けしている資本家どもへの怒りをぶちまけた。
決定的なのは「社会正義=入植地からの撤退!」のプラカードがいくつも見られたことである。パレスチナ人もまだ少数ながらデモに参加した。8月下旬のガザをめぐる軍事衝突の激化にもかかわらず、政府・資本への階級的な怒りの爆発が、排外主義をうち破る基礎を確実に拡大しているのだ。
何よりも重要なことは、このイスラエルの大運動を牽引しているのが学生運動であるということである。このデモを組織した全国学生組合の委員長は「今夜社会は二つに分かれた。古いままのイスラエルを受け入れるのか、われわれが変化させる新しい型のイスラエルか」「これまでわれわれは孤立に支配されてきた。しかしいま、私たちは国際的な団結を実感している」と語っている。
学生を射殺した軍曹の免職・訴追にまで進撃しているチリの闘いと同様に、教育をはじめ新自由主義攻撃への怒りを大爆発させている学生運動は、社会全体を揺り動かす革命的なリーダーを生み出しはじめている。
この歴史的事態は、明らかにエジプト革命の波及だ。しかも、アメリカの中東支配の決定的拠点、歯まで武装した反革命軍事基地国家でこのような闘いが爆発したということは、日本でもあっという間にこうなりうる時代が来ていることを示している。新自由主義をめぐる最先端の闘いとして、反原発・反失業の闘いに猛然と突入し、世界の仲間と団結しよう!(SG)
写真は上から①テルアビブのメイン広場を埋め尽くすデモ②入植地からの撤退を掲げる横断幕③ネタニヤフへの怒りを爆発させるエルサレムの集会
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