中国ホンダの部品メーカー工場で、新たなストライキ!
中国ホンダ自動車に部品(変速機)を供給している日本資本企業アツミテックの工場(広東省仏山、従業員約200人)で、7月12日から賃上げストライキが起き、16日の交渉も決裂して、現在もストは継続している。労働者の要求は、賃金の500元アップだ。現在の賃金は残業しなければ月たった900元であり、これまでストが行われたホンダの部品メーカーと同じ極低賃金状態にあるもので、あまりにも当然の要求である。しかし会社側はこれにまったく回答せず、13日の夕方に初めて顔を出した社長が「ストをやめて残業しろ」というありさま。賃上げへの回答がなければ残業などできないという労働者の当然の態度に対して、会社側は直ちに工場の門を閉め、労働者が家に帰ることを許さないという態度に出た。(写真は工場内の芝生や食堂で抗議の座り込みをする労働者)
14日になって会社側は、今度のストに参加したものはすべて解雇する、一切の賠償はしないと宣告し、その日の午後に総務課で退職手続きを行えと迫った。15日には会社の宿舎(寮)を閉鎖することも通知された。あまりの会社側の態度に怒り、事務室の職員も次々にストに合流した。16日に会社側と労働者代表の「交渉」が行われたが、会社側はあくまで賃上げせずと回答、態度も横柄なままで決裂した。闘いは続く。
このストライキは、5月から6月にかけてのホンダやトヨタの部品工場でのストで労働者が賃上げを勝ち取ったことを受けて、それに続く第二の波を形成する闘いだ。会社側の態度はストの波に反動的に構えたもので、労働者は厳しい対決を迫られているが、団結の力を信じて頑強に対決し、すでに工場内で事務職員のストへの結集を勝ち取って会社に対する打撃を強めている。
新自由主義の強搾取の下での労働者支配は、もはや労働者階級の団結の力の前にぐらぐらになっている。労働者階級が団結の力に確信をもって立ち上がるならば勝ち抜けることが、この間の階級的経験として中国労働者階級の中に蓄積されつつある。さらにこの中国労働者階級の闘いは、中国スターリン主義の労働者に対する総工会支配を打ち破る労働者自身の労働組合的団結をつくりだそうとする意欲に貫かれたものである。その点からみると、この闘いは1989年天安門の闘いの中で、弾圧で夭折させられた試みである、独立労組連合をつくろうとした工自連(北京市労働者自治連合)の闘いを引き継ぎ、乗り越える内実をもつものと言える。総工会が階級全体にその反労働者性を暴かれつつある状況の下で、新たな形で中国労働者階級の階級的団結の道を探りだす力をもつものだ。中国の労働者階級の新たな階級的胎動に対し、日本労働者階級の階級的労働運動の飛躍的前進で連帯していかなくてはならない。(TN)
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