1. HOME
  2. ブログ
  3. サンヨン自動車支部労働者3名が高空籠城闘争に突入

サンヨン自動車支部労働者3名が高空籠城闘争に突入

s20121125b-1.jpg 11月20日未明、サンヨン(双龍)自動車の解雇労働者がサンヨン自動車ピョンテク(平沢)工場前の送電塔に上がった。2年の服役を終えて8月に出所したばかりのハンサンギュン前支部長と、ムンギジュ整備支会長、ポクキソン非正規職支会主席副支会長の3人が、15万ボルトの電流が流れる30メートルの上空での籠城闘争に突入した。前日の19日にはキムジョンウ支部長が41日目でハンストを中断し、病院に運ばれている。国会の聴聞会で整理解雇の不当性がすでに明らかになっているにもかかわらず、50才を超えた労働者が40日以上断食し命の危険に直面しても、解決の兆しを会社側も政府も示さない。この現実への怒りに燃え、真相究明と責任者処罰、死んでいった仲間たちへの最低限の補償、解雇者の即時復職を要求して新たな闘いに入ったのだ。 

s20121125b-2.jpg 送電塔に上がった3人は朝7時に「解雇者復職」と書いた垂れ幕を掲げた。ムンギジュ整備支会長は電話で「とても寒い」「安定した踏み台もない」と伝えたが、送電塔の下では組合員による水・食料の搬入を警察が阻止した。
 ムンギジュ支会長は「解雇されて3年半を路上で野宿して闘ったし、23人も死んだ。ここが野宿とどれほど違うのか。犠牲になった仲間よりどれほど危険なのか」「解決の糸口が見えれば降りる」と話した。ハンサンギュン前支部長は「みな、死線を行き来している。これ以外に選択の余地がなかった」と語った。3人は鉄塔の上で自分たちの立場を発表し、次のように訴えた。
 「現代版身分制である非正規職はなくさなければなりません。国家権力を手に入れた、一握りにもならない資本家による搾取の方策として工夫された非正規職と、整理解雇による苦痛は、今この瞬間にもわれわれ労働者に加えられている過酷な刑罰そのものです」「華麗な公約で労働者・庶民の票を求めるが、結局は国家競争力のために労働者を解雇と非正規職に追いやる政治屋どもに、私たちの命は任せられない」「すべての労働者が固く団結して闘い、また闘い、この奴隷のような生活のくびきを断ち切ろう!」「2009年のサンヨン車労働者の77日間闘争は正義でした。この闘いは終わっていません。野蛮と貪欲の資本家に抵抗する全国の労働者の巨大な闘争を一緒に作りましょう!」
s20121125b-3.jpg この闘いに、現代自動車ウルサン(蔚山)工場駐車場の送電塔に上がり座り込みを続けている現代自動車非正規職支会の2人の労働者が連帯の手紙を送った。
 「昨日、知らせを聞いてとても残念でした。まるで1カ月前の私たちの姿をそのまま見るようで。キムジョンウ支部長は労働者23人が目の前で死んでいくのを見て『これ以上の犠牲はだめだ。国政監査を実施しろ』という素朴な要求で41日のハンストを行い病院に運ばれました。命を担保にした労働者の闘争がなければ世の中の関心を引きません。私たちもここに上がって、私たちが正当に闘っていると表現したかったのです」「われわれはこれ以上退かないといって鉄塔に上がりました。そしてピョンテクとウルサンをつなぐ闘争の戦線になりました。今、私たちが味わう寒さと苦痛は、今後、私たちが勝ち取る勝利の日の喜びとなって戻ってくるようにしましょう。韓進重工業の希望バスで始まった全国の連帯がサンヨン車と現代車につながって、最後は資本と政府を降伏させて、即刻問題解決できるようにする私たちの役割が必要です」「厳しい寒さが来ても、連帯する仲間を信じ、今も闘う仲間たちを信じています。資本が私たちの闘争をさらに苦しめれば、われわれはその何倍もの力で希望を作り、かならず勝利します。仲間たち、がんばろう! そして労働悪法、整理解雇、非正規職を撤廃しよう!」
s20121125b-4.jpgs20121125b-5.jpg このサンヨン車労働者の高空籠城突入に先立って、ウルサンで、第3次現代車包囲闘争が17日に闘われた。金属労組や各地から参加した労働者たちは駅前集会からデモ行進し、2000人が送電塔の下で集会を行い、翌日の午前1時まで文化祭や各種行事を行い連帯行動をやりぬいた。追いつめられた現代車資本は22日、送電塔の上で闘うチェビョンスン組合員に対し、大法院判決に従い正規雇用すると通告してきた。だが判決はチェビョンスン組合員ただ一人に対するもので、社内下請労働者全員の正規職への転換を求めたものではないとなおも強弁している。このふざけたやり方を誰も受け入れず、寒風の中、現代車とサンヨン車の労働者の籠城闘争は続けられている。
s20121125b-6.jpg 韓国大統領選を12月中旬に控えて、韓国の労働者たちはこうした闘いでその回答をしたのだ。画期的な2012年の日韓連帯事業をさらに実践し、新自由主義粉砕、非正規職撤廃-整理解雇粉砕の闘いへ決起していくことだ。(MK)
 写真は上から①②送電塔に上がったサンヨン自動車の解雇労働者と、その下で警官隊と対峙する組合員(11月20日ピョンタク)、③高空籠城中の現代自動車非正規職支会の2人の組合員(11月17日ウルサン)④⑤⑥現代車包囲闘争に結集し鉄塔下で集会を開く労働者と、集会で発言するサイバー労働大学のキムスンホ氏(17日ウルサン) 

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択